2010年08月31日

グーグル、カナダのソーシャルゲーム・メーカー「SocialDeck」を買収

 モバイル向けソーシャルゲーム・メーカーのSocialDeckが、グーグルに買収されることになった。買収額は明らかにされていない。

SocialDeckGoogle.jpg

 SocialDeckのサイトを覗くと、「ビッグニュースだ!、SocialDeckはグーグルに買収され、我々はグーグルチームに加わることになった。その発表でsuper excitedしている」と興奮気味に伝えている。

 SocialDeckはカナダのソーシャルゲーム・メーカーで、2008年に設立されたスタートアップである。iPhone, BlackBerry, Facebook向けのソーシャルゲームを開発しているようなのだが、同社のホームページを見ても詳しい情報が見つからない。

SocialDeckGame.jpg

 公式ブログには、同社のゲームが2009年に100万回ダウンロードされたとあるように、大ヒット作はまだ出ていないようである。iPhone向けには次の6タイトルが、iTuneからダウンロードできる。一部、有料のゲームもある。

Shake and Spell (Free):無料
Shake and Spell Pro:1.99ドル
Shake and Spell 3D Free:無料
Shake and Spell 3D:0.99ドル
Color Connect Free無料
Pet Hero Puzzle:無料+有料アイテム

 Pet Hero Puzzleは、基本ゲームが無料となっているが、次のようにアイテム課金を実施しているようだ。

PetHeroPuzzle.jpg


 SocialDeckはソーシャルゲームの開発のほかに、Sparkと称する商品を出している。グーグルがSocialDeckを買収するのは、Sparkに注目しているのかもしれない。Sparkにより、iPhone, BlackBerry, Facebook、それにAndroidなど、複数の異なったモバイル端末やソーシャルネットワークをまたがって、同時にゲームをできるようになる。たとえば、Shake & SpellでiPhoneユーザーとAndroidユーザーがスペリングを競いあったりができる。

 最後に、デモビデオを。




◇参考
Google buys mobile game maker SocialDeck(AFP)
Google Buys Social Games Start-Up SocialDeck(WSJ.com)
SocialDeck breaks one million mobile downloads in 2009(SocialDeckの公式ブログ)


posted by Kilimanjaro at 10:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 市場
2010年08月28日

米アップルと大手雑誌社の綱引き、iPad向け電子雑誌を雑誌定期購読者に無料提供へ

 セレブ雑誌のナンバーワンと言えば、タイム社の「People」誌。そしてセレブ雑誌が今競って追っている話題が、23日に発表になったタイガー・ウッズの離婚話。早速、別れるエリン夫人の独占インタビュー記事(総計19時間のインタビュー)が、「People」誌の今週末発行号のカバーストーリーに。そして、その号の電子雑誌がiPadでも読むことができるようになった。

PeopleMobileFree.jpg

 「People」のiPad向け電子雑誌が、先週末から発行され始めていたからだ。紙のPeople誌は、発行部数が約360万部で、売上が約15億ドル(広告売上は約10億ドルで、販売売上が約5億ドル)という、とてつもなく巨大な雑誌である(一雑誌だけで日本のトップクラス出版社の総売上高に近い)。世界でもトップの売上高を誇る雑誌Peopleまでが、iPadアプリの電子雑誌としても毎号発行されることになったのだ。

 その時に注目されたのが、電子版Peopleの販売価格である。実は、発行元のTime社とiPadのAppleとの間で、電子雑誌の販売を巡って激しい綱引きが始まっていた。Time社だけではなくて、米国の多くの雑誌社にとっても、これからの電子雑誌ビジネスを大きく左右する問題が顕在化していたのである。

 米国の雑誌の特徴として、大部数を確保するために予約の定期購読(サブスクリプション)に力を入れていることがある。このため定期購読の場合の一部当たり価格を、ニューススタンドでの一部売りに比べ、大幅に値引する場合が多い。例えば、週刊ニュース誌のTime誌の場合、ニューススタンドでの一部売り価格が4.99ドルに対し、年間購読を予約すると一部あたり0.36ドルと大幅に割り引かれる。大部数を確保して、広告売上を増やすことが米雑誌の基本的なビジネスモデルであるからだ。

 ところで、AppStoreでのアプリ販売では一部売りを前提にしている。そのため、電子雑誌の各号にiPadアプリを用意してダウンロード販売を行ってきている。そのiPadアプリの価格を、ニューススタンドにおける紙の雑誌の一部売り価格と同じに設定している場合が多い。Time誌の電子雑誌も4.99ドルである。定期購読で安く雑誌を入手するのに慣れきっている米国人からは、電子雑誌が高価と見られているようだ。ともかく電子雑誌(iPadアプリ)の購読者の評価は厳しく、大半が高すぎると不満を募らせている。

 そこでTime社としては、電子雑誌にも定期購読サービスを導入したい。同社は動いた。「Sports Illustrated」のiPadアプリの定期購読版を先々月に立ち上げた。購読者はAppleのiTuneを介して電子雑誌(iPadアプリ)をダウンロードできる。ただし、定期購読料はTime社に直接支払う。ところがApp StoreではApple以外のサードパーティーが課金することを認めていない。課金を中抜きされたAppleは当然のごとく、定期購読できるiPadアプリを認めなかった。そしてTime社に対してiTuneで一部売りだけを許したのである。

 米国の多くの雑誌社にとっては、定期購読者の情報は宝である。定期購読者を囲い込み、自分たちのデータベースで管理することにより、安定した売上を継続させていきたい。特に定期購読者の個人情報は、雑誌広告営業の武器にもなっており、外には出せない。

 一方でAppleのビジネスモデルでは、電子雑誌(iPadアプリやiPhoneアプリ)の課金を含む販売代理すべてをAppStoreで実施し、その電子雑誌の販売価格の30%を手数料として雑誌社から徴収することになっている。一部売りの場合は雑誌社も従わざるえないかもしれないが、定期購読の場合はAppleのビジネスモデルに従いたくない。定期購読者の貴重な個人情報がAppleに握られてしまうことになるからだ。米国の雑誌社にとっては、定期購読の読者管理を自分たちの手で進めたい。


 「Sports Illustrated」の定期購読の件でAppleともめていたこともあって、Timeが「People」 のiPad向け電子雑誌をどう販売していくかが注目されていた。基本的には他の電子雑誌と同じく、号単位のiPadアプリがiTunes AppStoreで売られことになった。ニューススタンドでのPeople誌と同じ価格の3.99ドルで一部売りされる。また今回も、AppStoreでのiPadアプリの定期購読は実現しなかった。だが、既存の紙のPeople誌の定期購読者に対しては、号単位の電子雑誌(iPadアプリ)を無料でダウンロードできるようにした。現行の雑誌定期購読者は、AppStoreで自分の定期購読番号を入力するとTime社のサーバーで確認されて、iPadアプリを無料でダウンロードできるのだ。これまでなら、雑誌の定期購読者が電子雑誌を閲読したい場合、3.99ドルを払うほかなかった。Appleが譲歩した形となっている。このモデルなら、雑誌社が死守したい定期購読者の情報を自分たちで管理できる。

 ただし、PeopleのサイトのQ&Aで、
Q:Can I buy a subscription only for the iPad?
A:At this time the only way you can subscribe to the iPad edition is by being a current subscriber to the print magazine.
となっているように、
iPad向け電子雑誌だけを定期購読したい場合でも、紙の定期購読を申し込まなければならない。紙の資源の無駄使いで、しっくりしない話だが・・・。

 この、雑誌定期購読者に電子雑誌(iPadアプリ)を無料提供する販売モデルを、Time社発行の「Sports Illustrated」、「TIME」、「FORTUNE」でも採用していく。


◇参考
Figuring out magazine subscriptions in the iPad age(ars technica)
PEOPLE magazine iPadR App FAQ( www.people.com)
Time Inc. breaks the iPad logjam(Appl2.0)
Apple and Time Agree On Free iPad Magazines For Paid Print Customers [Apple Backs Down, Finally Allows Magazine Publishers To Give Free Virtual Copies To 'Real Life' Customers](TFTS)
Time Inc.’s iPad Problem Is Trouble for Every Magazine Publisher (MediaMemo)
米Time誌のiPad版は号あたり4.99ドル、Kindle版の5倍以上の値付けに(メディア・パブ)



続きを読む
posted by Kilimanjaro at 23:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌

米国の高齢者、SNSの世界へ倍ペースで仲間入り

 米国の高齢者が続々とSNSの世界に仲間入りしている。

 Pew Internetによると、50歳以上のインターネットユーザーでSNSを利用する割合がこの1年近くの間でほぼ倍増しているという。以下は、年齢グループ別にSNSの利用率の推移を、Pew Internetが調べた結果である。

SNSOlderUserPew201008.jpg

 SNSは若者の天下であった。現在も若年層が主流であるのは変わらない。でも新規ユーザーとして急増している年齢層は、上のグラフで見ると明らかに高齢者層に移ってきている。50歳-64歳グループのインターネットユーザーの場合、2009年4月には25%の人がSNSを使っていたが、2010年5月にはほぼ倍の47%が利用するようになった。また65歳以上となると、09年4月には13%であったのが、10年5月には26%と倍増している。

 また50歳-64歳グループの11%および65歳以上グループの5%が、Twitter(あるいはTwitterもどき)を利用し、更新情報の共有を始めているという。


 次は、普通の日にどのようなソーシャルメディアを利用しているかを、年齢グループ別に調べた結果である。高齢者は友人や家族とのやり取りに主に電子メールを利用しているが、最近では日常的なコミュニケーションの管理にSNSに頼り始めているという。

PewSocialMedia201008.jpg

今回の調査は2010年の4月29日から5月30日の間に実施し、18歳以上の2252の大人をサンプルにして電話による聞き取り調査を行った。

◇参考
Older Adults and Social Media(Pew Internet)
Older Adults and Social Media(フルレポート)(Pew Internet)
posted by Kilimanjaro at 12:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | Web2.0 SNS CGM
2010年08月25日

企業サイト、SNSのファンサイトが主流になるのか

  この2〜3年、Facebook、Twitterのような一部ソーシャル系サイトが爆発的に成長しているのに対し、ポータル系やメディアサイトそれに企業サイトは全般に伸び悩んでいる。

  会社の顔となる企業のブランドサイトも、ユニークユーザー数が伸び悩んでいるサイトが少なくない。ところが最近、Facebookのファンサイトをうまく利用できた企業が、すごい勢いで新規ユーザーを確保し始めているようである。

  食料や飲料会社のファンサイトで、ファン数の多いトップ10社を、AdAgeが以下のように表で紹介している。ファン数と一日当たりのファン増加数である。

FacebookFanFood.jpg
(ソース:DBM/Scan:AdAge)


 同じ10社のファンサイトについて、Famecountのデータを示す。ファン増加数はAdAgeの数値と大きく異なっている。測定日が違うためかな?

FacebookFoodandDrink.jpg
(ソース:Famecount、2010.8.24)


 ともかく驚くのは、企業ブランドのファンサイトなのに、この2ヶ月から3ヶ月の間に凄い勢いで新規ファン数を増やしていることだ。トップ4の企業ファンサイトはいずれも、この1ヶ月間だけで150万人以上の新規ファンを積み上げている(Famecountのデータより)。各ファンサイトのファン総数も数百万人から1000万人台と、これまでの企業サイトでは達しえない規模を実現している。


 米国市場での特定コンシューマ分野においては、企業サイトの主流がこれまでの自社サイトよりもFacebookサイトにシフトしていこうとしているのかもしれない。実際に上のトップ10に入った企業の中には、ファンサイトでファン数を爆発的に増やしているのに、従来の企業サイトのユニークユーザー数をこの1年間で半減させた企業もあった。でも、企業ブランドのファンサイトを設けても必ずしもうまくいくわけではない。従来の企業サイトと違って、ファンサイトではファン(ユーザー)の要望に応えて絶えず頻繁に更新を続けなければならないし、次々とイベントも仕掛けていかなければならないだろう。



◇参考
What Happens When Facebook Trumps Your Brand Site?(AdAge)
ソーシャルWebの台頭により企業サイトが目的地でなくなる(メディア・パブ)
posted by Kilimanjaro at 07:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | Web2.0 SNS CGM
2010年08月24日

米国人の2割がソーシャルゲームで遊んでいる

 米国人の2割がソーシャルゲームに興じている。市場調査会社のNPD Groupによると、6歳以上の米国人の20%が過去3ヶ月間にソーシャルネットワーク上でゲームで遊んだという。これは5680万人に相当する。

 この調査結果で注目すべきは、そのソーシャルゲームユーザーの何と35%が、最近になって初めてゲームで遊び始めたことだ。つまり、コンソールゲームなどのこれまでのゲームと縁のなかった人が多いのである。その新しいゲーマーには、女性と高齢者層が目立つという。ソーシャルゲームはカジュアルゲームと言われているように、誰もが手軽にやり始められるのだろう。ユーザーの53%は女性が占める。

 ソーシャルゲームは一般に無料で遊べる。ただしゲームをさらに楽しむために、バーチャルグッズなどの仮想アイテムを購入する人も少なくない。調査では、ソーシャルゲームユーザーの10%が仮想アイテムを購入していると答えている。さらにユーザーの11%が、将来に仮想アイテムを購入しそうという。


◇参考
20 PERCENT OF THE U.S. POPULATION, OR 56.8 MILLION U.S. CONSUMERS, REPORTS HAVING PLAYED A GAME ON A SOCIAL NETWORK(プレスリリース)
posted by Kilimanjaro at 11:03 | Comment(1) | TrackBack(0) | 市場
2010年08月20日

機密暴露サイト“Wikileaks”のアフガン戦争関連情報を可視化すると

 機密暴露サイト“Wikileaks”がアフガン戦争関連文書9万1000点を公開し大騒ぎになっているのだが、当然のようにその公開データをベースに加工する者が現れてくる。

 学者のハッカーグループ(ポスドクの学者など)が、膨大な公開データをトラックして、2004年から2009年までのアフガニスタンでの事件を時系列にビジュアライズした。以下にその成果のビデオを貼り付けておく。アフガンのどの地域で事件が多発しているかを1カ月単位で追っている。オレンジで示されている主要道路の周辺で、多くの事件(茶色の部分)が起こっているのが観察できる。

Visualisation of Activity in Afghanistan using the Wikileaks data from Mike Dewar on Vimeo.




◇参考
Visualisation of Activity in Afghanistan using the Wikileaks data(vimeo)
Visualizing the Wikileaks Data(ReadWriteWeb)

posted by Kilimanjaro at 12:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース