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2006年11月30日

YouTubeのユーザー,裕福な中高年層が中核に

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  YouTubeユーザーの約半分は35歳以上の中高年層である・・・・。Ars Technica の記事が,TV放送の中核視聴者である裕福な中高年層がYouTubeに流れていると伝えているのだ。

   eMarketerのレポートによると,YouTubeユーザーのうち35-64歳の年齢層が54.5%も占めるという。41.3%を占める2-34歳層を圧倒しているのだ。他の調査会社も似たり寄ったりの結果を出している。

*YouTubeユーザーのうち35-64歳の年齢層の割合
eMarketer:54.5%
Nielsen/Netratings:55%
Comscore:48%
Quantcast:65%

 これらは,5月から8月の間のある1ヶ月間に実施した調査結果である。調査手法は異なるだろうが,いずれも中高年層が中核になってきていることを示している。

 さらに注目すべき結果をComscoreが明らかにしている。YouTubeユーザーの年収である。ユーザーの61.6%が6万ドル以上の年収者であることだ。

 YouTubeと言えば,若者が熱中するサイトのイメージが高い。広告媒体として,若者向けエンターテイメント関連や消費財広告などに注目しがちであった。だが,お金持ちの中高年層がここまで増えてくるとなると,広告対象の拡大が急がれる。中高年層向け広告も,テレビ放送や新聞からネット媒体へのシフトが広がりそうだ。

 前にも伝えたように,MySpaceも若年層が頭打ちで中高年層ユーザーが急増している。米国のCGM(CGC)ベースのコミュニティが,若者中心から中高年層へと,すそ野を一気に拡大してきたようだ。団塊世代の定年を迎えることもあって,日本でもその兆しがチラホラ見え始めている。


◇参考
・YouTube makes the move on TV's "old rich people" (Ars Technica)
・若者の社交場のはずのMySpace,実は中高年層のたまり場に(メディア・パブ)



タグ:YouTube

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posted by 田中善一郎 at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(2) | Web2.0 SNS CGM
2006年11月29日

エンターテイメント産業,コンテンツよりもアグリゲーションが鍵握る

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  ネット時代のメディア(コンテンツ)事業では,これまで以上に,コンテンツそのものよりもコンテンツアグリゲーションが重要になってくる。実際,そのような展開になっている。

  ブロードバンド本番を迎えて,音楽から動画(映画,TV番組など)までのエンターテイメント産業でも,オンライン配信がコンテンツ流通の勢力図を塗り替えようとしている。その全体像を把握するのに格好のレポートが公開されている。 Bear Stearnsのアナリスト Spencer Wangがまとめたレポート“The Long Tail:Why Aggregation & Context and Not (Necessarily) Content are King in Entertainment”である。38ページのPDFファイルでこちらからダウンロードできる。

 レポートの筋書きは目新しいものではない。だが,豊富な統計データをベースに図表を使ってトレンドをまとめており,頭の整理になる。以下はレポートの中の図例である。これからのエンターテイメント・コンテンツの供給フローを示している。このフローで四角で囲んだ部分が,オンライン配信サービスで新たに参入してきた者である。

Bear Sterns.JPG

 主導権がこれまでのContent Distribution業者からContent Package業者へとシフトしていくことになろう。コンテンツ数の急増に伴い,コンテンツをフィルタリングしてくれるアグリゲーターが主役を演じることになる。そのアグリゲーターとしては,伝統的なメディア企業だけではなくて,Google,Yahoo,MySpace,Apple(iTunes)などのネット企業が大きく割り込んで来ているのだ。

 また,コンテンツそのものもプロの作品だけではなくて,UGC(User Generated Content)の台頭も無視できない。同レポートが報告しているように,例えば,11月15日のYouTubeビデオのトップ20のうち,75%のコンテンツはUGCであった。


◇参考
・The Long Tail:Why Aggregation & Context and Not (Necessarily) Content are King in Entertainment

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posted by 田中善一郎 at 15:32 | Comment(0) | TrackBack(1) | メディア

YouTube,米国で来月からケータイで視聴可能に

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 今月上旬に,「米Verizon,YouTubeと組んでケータイ向けビデオ配信を検討中」を伝えたが,12月にも,米国でYouTubeのビデオをケータイで視聴できるようになる。今日,Verizon WirelessとYouTubeが正式発表することになっている。

 Verizon Wirelessの第3世代(3G)サービス“VCast”(月間15ドル)の利用者が,ケータイでYouTubeのビデオを視聴できる。VCastでは,既にMTV,ESPN,ABCのビデオクリップを提供している。

 NYTimes.comによると,YouTubeビデオの配信はしばらくの間,Verizonのケータイに限定するが,いずれ,すべての携帯電話キャリアに開放するという。

 先日,英BBCが,TV放送の視聴がオンラインビデオやモバイルビデオに浸食され始めている調査結果を発表していた。まさにTV番組を,放送時間に関係なしに,いつでもどこでも視聴できる時代に入った。 

◇参考
・YouTube Coming Soon to Cellphones (New York Times)
・Online video 'eroding TV viewing' (BBC NEWS)
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posted by 田中善一郎 at 08:05 | Comment(0) | TrackBack(2) | ケータイ モバイル
2006年11月28日

電子メールのスパムが爆発的に急増,今や9割以上がスパム

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 世界中で交信される電子メールの10通中9通がスパムである。これは,米国の電子メールセキュリティ会社Postiniの測定結果である。以下のように,最新のデータでも,9割以上の電子メールがスパムとなっている。

Postini〓〓〓0611.JPG
(ソース:Postini,日本時間11月28日22時24分)

 同社が扱っている電子メールに含まれていた月間スパム数は,今年6月に25億通であったのが,11月には70億通にも膨れあがるという。スパムの発信元は主に,米国,中国,ポーランドである。

 個人的にも,最近のスパムの急増を実感している。この「メディア・パブ」のアクセスログやトラックバックを見ていると,この2〜3ヶ月の間に,明らかにスパムが急激に増えているからだ。

 同社のResource Centerには,以下のように,検出したSPAM数とウィルス数の最新データが提供されている。

*日本時間11月28日22時24分現在のSPAM数とウィルス数(PostiniのResource Center)
・SPAM数:394,314,404(電子メールの90.1%)
・ウィルス数:1,455,146(170通中1通がウィルス汚染)

◇参考
・'9 out of 10 e-mails now spam'(CNN.com,Reuters)
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posted by 田中善一郎 at 23:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング 広告

Google社員のアイデアが詰まったホワイトボード,その拡大写真を見てみると

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Google Master Plan0611.JPG

 Google本社にある横長の巨大ホワイトボードは,グーグル社員が思いついたことを書き加えていくボードとして有名だ。グーグル社員のアイデアが詰まっている。そのホワイトボードの写真がUndergoogleと称するブログにアップされている。ボードの端から端まで,拡大して見ることができる。上の画面は,そのほんの一部である。

 そのホワイトボードに書き込まれているキーワードを,Google Blogoscopedが拾い上げ,以下のようにリストアップしてくれている。

Product Lord of the Google | Index all sheep in the universe | AdSense for Sheep | Robotic repair of broken computers | Robots that build other robots | Robot army | Bring Segways back | Automate customers | Teleportation | Currency “goobles” | Google Biotech (gene manipulation, cloning) | Google Compound | Time travel | Eat bananas | Elimination of Evil | Buy Mars | Rent France | Google Classic Infant Rib Hat | Collapse of existing governments | Google - elgoog | Google hedge funds | Google Card | More diversity | More assgaskets | Google pants | Total information awareness (aka fish pods) | Google Teeth (TM) | Google rocket | Hire Richard Branson | Fake “Google Dentist” blog | Google Gulp (mango flavor) | Google Youth | Arctic data centers | Reality Google | Identify cause of autism | Hire rouge scientists | Google China | Dolphins w/ lasers | Acquire NASA | Google Goo | Jurvetson bots | Plug-in hybrids | AdSense on the Alps | Google EDA | Automated Chip Design | Orbital Mind Control | Private Internet | Network Computer | Plan 9 | Plan 10 | Self-aware, self-actualizing, self-design, self-healing, self-managed datacenters (of doom) | Build singularity | Cheap, clean energy | Introduce Google TLD | Anti-anti Aircraft Gun Defamation League | Walled Garden | Keyhole | SketchUp | Repopulate Google | Replace GNU code with BSD | Eliminate all but one man | Google Purge | Implement G4 blame for Google Master Plan | Self-aware Cities | Google View | Browser | Google Office | Buy AOL | Broadband over power line | Wireless antenna using power lines | Control of ICANN | Wi-Fi | Wi-NOT | Peer-to-peer | Google Doggie Drinks | Learn to sing “Google Song” | Sound cancellation | Noosphere | Instant Account Verification | Micropayments | Spam | Levitation | Connecting the Solar System with a wireless network searchable in under 1 ns | Child care kinderplex | Stay uncertain | Google.gcv | Google Telemarketing | World peace | Google nobel award (TM) | Hire Joss Whedon | Fire English teachers | Remake of whole Babylon 5 series | And also that movie Labyrinth | Industrial strength shark repellant “Batman" style | Invest in Malaysia | Legion of super-pets | Make the world a better place via the power of bacon.

 すでに公開している技術やサービスもあるが,なかにはGoogle rocketとか Buy Mars ,Time travel ,Acquire NASA といったものまで揃っている。何でもありだ。

◇参考
・Google Master Plan (UnderGoogle)
・Zooming Into the Google Master Plan(Google Blogoscoped)
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posted by 田中善一郎 at 21:38 | Comment(1) | TrackBack(5) | ポータル サーチエンジン

紙媒体至上の新聞編集室が“Web-first”方針を実施できるのか

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 新聞社の編集室(newsroom)が“Web-first”(Webサイト優先)方針を打ち出しても,新聞記者が進んでwebサイト向けのニュース記事を書いたりするのだろうか。

 米英の新聞社は,生き残りを賭けて,オンライン事業に頼らざる得ない状況に追い込まれてきている。新聞紙至上の編集方針を貫くことが難しくなりつつある。オンライン事業で勝負するには,ニュース記事の出稿を“Paper-first”から“Web-first”へ切り替えていかなければならない。

 英Guardianは,6月のエントリーで紹介したように,ニュースの第一報をWebで発信していくことを明らかにしていた。その後,どうなっているのだろうか。最近,the Editors Weblogからの質問に,Harriet Sherwood(Foreign Editor for the Guardian)が答えていたので,その一部をまとめておく。

 まず,国際ニュースとビジネスニュース分野からWeb-firstを着手した。Webでのニュースは,英国だけではなくて世界に向けて24時間体制で提供している。英国時間の朝刊に合わせてニュースを発信していると,ジャカルタや北京の読者には30時間近く遅れることもありうる。AP通信社やロンドンに居るWeb記者による速報を,ブレーキングニュースとしていつでもWebで発信できる体制を敷いている。もう,Web-first方針を放棄することはあり得ない。

 速報性をあまりにも重視すると,“publish first, edit later”? となり記事品質が劣化させるのではとの心配が生まれる。だが,速度と品質のバランスを配慮しながら進めており,Webの記事も編集者のチェックが入れてからアップする。Web記事とすべきか新聞紙記事とすべきかの判断を,もっと現場記者に任せるべきかについては検討中である。実際には,ニュースをどのような形で料理していくかは,編集者(デスク)が現場記者と話しあって決めていくことになっている。また通信社などと速報で競うよりも,他では得られない記事を提供することに注力している。

 online-first publishing の編集方針に対する現場の反応は,おおむね前向きであるという。“速度 vs 品質”問題を懸念する声があったことも確か。新聞メディアの置かれた状況が厳しくなってきており,新しい変化を受け止めなければならないことを,記者自身が認識している。最近では,多くの記者がデジタルジャーナリズムの可能性と挑戦に興奮しているという。いつものことだが,若い記者ほどこうした変化を容易に受け入れているようだ。

 そして,最後のQ&Aは次の通り。
EW: Overall, do you think that online-first publishing will improve or harm journalism?

HS: There are both great possibilities and dangers for journalism. But I'm an optimist, so I think improvement will outweigh harm.

 要するに,危険も伴うが,デジタルジャーナリズムの道を優先せざる得ないと言うことか。

◇文献
・“Web-first” publishing at the Guardian: balancing between speed and quality(Editors Weblog)
・英Guardianの決意,ニュースの第一報は新聞紙ではなくてWebで(メディア・パブ)
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posted by 田中善一郎 at 09:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2006年11月27日

米インターネット業界の買収,ワースト10とベスト10は?

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 ネットベンチャーが革新的な技術やサービスを生み育て,大手企業がそうしたベンチャーを買収し大きく開花させていく。ネット業界では,90年代後半のバブル時期以降,大型買収劇が数多く演じられてきた。振り返ってみると,うまくいった買収もあれば,期待はずれに終わった買収も少なくない。

 これまでのインターネット買収劇の中から,ワースト10あるいはベスト10を選ぶとどうなるのか。以下は,SeekingAlphaが掲げたワースト買収と,HipMojoが選んだベスト買収である。


●Top 10 Worst Internet Acquisitions(ソース:SeekingAlpha)
1. Broadcast.com - acquired by Yahoo! in 1999 for $5 billion.
2. AOL - merged with TimeWarner in 2000
3. Excite - acquired by @Home in 1999 for $6.7 billion.
4. GeoCities - acquired by Yahoo! in 1999 for $3.56 billion
5. Netscape - acquired by AOL in 1998 for $4.2 billion.
6. Lycos - acquired by Terra Networks for $4.6 billion in 2000.
7. BlueMountain.com - acquired by Excite@Home in 1999. $780 million for an online greeting card site.
8. MySimon - acquired by CNET in 1999 for $700 million
9. Skype - acquired by eBay in September 2005 for $2.6 billion
10. Hotmail - acquired by Microsoft in 1998 for about $400 million.

●Top 10 Best Internet Acquisitions(ソース:HipMojo.com )
1. News Corporation acquires MySpace-parent Intermix for $580M in May 2005
2. New York Times acquires About.com for $410M in February, 2005
3. Google acquires Sprinks in October 2003
4. Yahoo! acquires Overture for $1.63B in July, 2003
5. Yahoo! acquires Inktomi for $235M in December, 2002
6. AOL Time Warner acquires Advertising.com for $435M in June 2004
7. eBay acquires Paypal for $1.5B in 2002
8. Ask Jeeves acquires Interactive Search Holdings for $343M in March 2004
9. Microsoft acquires Hotmail for $400M in 1998
10. aQuantive acquires Razorfish for $160M in June 2004

 ワースト10には,90年代後半のバブル時に実施された買収が目立つ。最近の大きな流れとしては,買収側がYahooやGoogleなどの大手ネット企業だけではなくて,伝統的なメディア企業も買収に加わってきていることだ。ベストランキングでも,トップにNews Corp.のMySpace買収を,2位にNew York Times のAbout.com 買収を選んでいた。大手メディア企業のオンラインシフトが急がれているだけに,メディア企業によるネットベンチャーの買収が盛んになりそう。

 さて,GoogleのYouTube買収は,ベスト10に入るのか,それともワースト10に入るのか。

◇参考
・Ten Worst Internet Acquisitions Ever (SeekingAlpha)
・Top 10 Best Internet Acquisitions of All Time(HipMojo.com)
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posted by 田中善一郎 at 08:16 | Comment(0) | TrackBack(2) | 出版 雑誌
2006年11月24日

ソーシャルニュースが危険性を露呈,偽ニュースがdiggのトップページに

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 20日夜(米国時間),「ロイター発:65万台のPS3がリコール」という偽ニュースが参加型ニュースサイトdiggのトップページに登場,一時騒然となった。偽ニュースと分かりdiggが人手で削除するまで,偽ニュースを掲載したdigg画面で見られるように,少なくとも841人が投票したことになる(実際には900人以上とも)。

 diggは口コミの震源地的なニュースサイトである。今回の偽ニュースも,ブログの世界では幅広く伝播したはずだ。diggのようなソーシャル・ニュース・サイトでは,ユーザー側の投稿(通知)や投票をベースに,システムが自動的にニュース記事(見出しと要約)の掲載を決めていく。ニュースサイト側は掲載アルゴリズムを定めるが,人為的に編集することなはい。ユーザー主導の編集(フィルタリング)だから人気があるのだが,一方で偽ニュースが掲載されるリスクを絶えず抱えている。

 今回も,900人近くが投票するまで,トップページに掲載され放置されていたことは問題だ。システムが偽ニュースかどうかを判断することは難しいが,多くのユーザーは偽ニュースであることをもっと早く知っていたはず。迅速に対応する体制が必要だろう。

 思い出したが,以前,Google Newsも同じような醜態を演じたことがある(その時のトップページはこちら)


◇参考
・What happened to the PS3 recall story!?(dnite’s Blog)
・Limitations of Socially Driven News(The Mu Life)
・Google Newsのトップに「ブッシュ逮捕」,風刺記事を機械が選ぶ(メディア・パブ)
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posted by 田中善一郎 at 10:06 | Comment(1) | TrackBack(0) | RSS配信 ブログ

米新聞社の広告売上高,ネット広告を加えてもマイナス成長に

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 米新聞社の第3四半期の総広告売上高が,118億ドルと前年同期比1.5%減になった。自動車広告と求人案内広告の落ち込みが響いた。

 NAA(the Newspaper Association of America)は,2004年からオンライン広告も含む形の広告売上高を発表してきたが,初めてマイナス成長に転じた。好景気に支えられて,最近は何とかプラス成長を維持してきたのだが,これから再びプラス成長に復帰できるかどうか,かなり厳しくなりそうだ。

 新聞紙広告が111億ドルと前年同期に比べ2.6%も減ってしまった。その落ち込み分を好調のオンライン広告では補えなかったことになる。オンライン広告は10期連続の2桁成長を続け,今期も23%増の6億3800万ドルと好調にもかかわらずだ。つまり,オンライン広告売上が総広告売上のわずか6%しか占めていないため,オンライン広告が少々頑張っても,プラス成長に持っていけないのである。

 このままでは,新聞社の広告売上高がズルズル減り続けてしまう。そこで,先週のエントリーでも紹介したように,米新聞社各社は,広告事業でGoogleやYahooと組むことになった。

◇参考
・U.S. newspaper third-quarter ad revenue falls(Reuters.com)
・米新聞社,こぞってYahooやGoogleと広告事業で提携へ(メディア・パブ)
タグ:新聞 広告

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posted by 田中善一郎 at 08:08 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース
2006年11月22日

FlickrとYahoo Shopping,絶妙の相乗効果を発揮

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 Flickrは写真共有サイトとしては老舗になってきた。投稿写真数も3億点近くに達しているはず。こうしたサイトは,コンテンツ(写真)の宝庫となるだけではなくて,マーケッティングデータの宝庫にもなりうる。

 そのFlickrにこのほどCamera Finderというコーナーが設けられた。そこには,投稿写真で使われたデジタルカメラ機種に関する統計データが満載されている。Frickrコミュニティーでどのデジカメやケータイ(デジカメ搭載)がよく利用されているかが,グラフと表で提示されている。

 以下は,利用頻度の高い人気機種の推移を示したグラフである。

*Frickrコミュニティーの人気デジカメ機種(クリックで拡大表示)
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 以下のように,メーカー別に各機種の人気度もチェックできるようになっている。

*プルダウンメニューでメーカーを選別
????????〓×〓〓〓[〓[??061122.JPG

 次は,パナソニック製品を選んだ時のページ(一部)である。

*Panasonic製機種の統計データ(クリックで拡大表示)

Frickr panasonic.JPG


 こうした,実際にデジカメを利用しているユーザーの生々しいデータは,これからデジカメを購入しようとする人には役立つ情報である。機種毎の人気度だけではなくて,その機種で撮った投稿写真も一覧できるようになっている。例えば,Panasonic / DMC-FZ5 のページのように。

 Flickrは今やYahoo傘下のサイトである。当然,このFlickr Camera Finderページを,Yahoo Shoppingにも利用してもらいたい。そこで,Yahoo Shoppingのトップページに,以下のように“Flickr Camera Finder”に誘導するための大きなバナーを置いた。

*Yahoo Shoppingのトップページに掲載された“Flickr Camera Finder”の案内バナー

yahoo shopping flick.JPG


 逆に,Flickr Camera Finderからも直ぐにYahoo Shoppingに飛んで,デジカメの商品情報を得られるようにしている。FlickrとYahoo Shoppingとの間で,多くの往来を発生させることになろう。Flickrのページビューも,またYahoo Shoppingでのデジカメ売上も増えるはずだ。


◇参考
・写真共有サイトFlickr,投稿写真が2億5000万点を超える(メディア・パブ)

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posted by 田中善一郎 at 12:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング 広告
2006年11月21日

企業向けブログソフト,SixApart対抗でWordpress企業版が登場

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 企業向けブログソフト“KnowNow WordPress Enterprise Edition ”を,KnowNow と Automattic とが手を組んで提供することになった。これは,オープンソースのブログソフトWordPressの企業版である。KnowNow と Automattic とが連携して,米国の企業向けブログ市場でSixApart(Movable Type Enterprise 1.5)に挑むことになる。


◇参考
・KnowNow and Automattic Offer Enterprise-Class Blog Authoring and Intelligence Tools(プレスリリース)
・Wordpress Takes On SixApart With Enterprise Edition and Wordpress.com (Read/WriteWeb)
・WordPress と Automattic(Rauru Blog)
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posted by 田中善一郎 at 23:05 | Comment(1) | TrackBack(1) | RSS配信 ブログ

米新聞社,こぞってYahooやGoogleと広告事業で提携へ

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 GoogleやYahooは,新聞社にとって敵なのか味方なのか。繰り返し議論されてきた。

 ともかく,GoogleやYahooがニュース市場(つまり新聞市場)を浸食しているのは明らかだ。Nielsen//NetRatingsが発表したニュースサイト・ランキングでもはっきりと現れている。以下は,2006年10月の月間ユニークユーザー数ランキングである。Yahoo! Newsがトップで,Google Newsが11位である。ニュースアグリゲーターの両サイトが上位に食い込んでいるのだ。米国では,新聞のオンラインシフトが加速化しているだけに,相対的にGoogleとYahooの勢力が増すことになろう。

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 新聞社にすれば,GoogleやYahooは自分たちのコンテンツリソースを利用してニュース市場を蚕食する憎たらしい存在であったはず。だが今では,新聞社各社は,Googleサイトからの集客や,Yahooからのライセンス料収入に頼らざる得ないのだ。好き嫌い関係なしに,手を組んでいるのである。

 さらに,米新聞社の全収入の7〜8割を占める広告事業までも,これからGoogleやYahooに依存しようとしているのである。まず今月上旬に,New York Times , Washington Post ,Boston GlobeやGannettグループなどの米50紙以上が,新聞紙広告事業でGoogleと連携することになった。Googleが培ってきたオンライン広告仲介手法を,新聞紙広告にも応用する。まず3ヶ月のテストを重ねた後に,本番に入る予定である(1年ほど前から,Googleはテストを始めていた)。

 続いて,このほど,複数の新聞社グループ(合計176紙)とYahooが提携することになった。こちらは,Yahooサイトと新聞社サイトとの間での広告とコンテンツの連携が中心。提携に加わる新聞(サイト)はThe San Francisco Chronicle, The Dallas Morning News, The Atlanta Journal-Constitution , The Denver Postなどの地方紙である。まず,Yahooの求人サイトHotJobsに地方紙の求人広告を掲載することから始める予定。



◇参考
・176 Newspapers to Form a Partnership With Yahoo (New York Times)
・Top news sites for October (CyberJournalist.net )
・Google Delivers Newspaper Ads(RED HERRING)

タグ:新聞 広告

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posted by 田中善一郎 at 12:12 | Comment(0) | TrackBack(2) | マーケティング 広告
2006年11月20日

EZ GREEのユーザー評価,ブログ検索エンジンで調べてみる

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 これからのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の新たな主戦場は,やっぱりケータイ市場かな。ということで,本格的なモバイルSNSとして11月16日に船出した「EZ GREE」のユーザー動向を調べることにした。

 EZ GREEに対するユーザーの反応を知るには,個人ブログをチェックすることが手っ取り早い。そこで,ブログ検索エンジンを使って,“EZ GREE”のキーワードで検索することにした。個人的には,国内(日本語)版も英語版もブログ検索エンジンとしてTechnoratiしか使っていなかったが,この機会に国内の代表的なブログ検索エンジンを比較検討してみた。対象としたエンジンは次の5種。

・Technorati(テクノラティ)ブログ検索,
・Googleブログ検索,
・Yahoo!ブログ検索,
・Ask.jp : ブログ検索,
・gooブログ検索

 EZ GREEのサービスが始まってから,ほぼ毎日,上のブログ検索エンジンで検索し調べてみた。思惑通り,検索結果の8割近くは,EZ GREEの利用に関するブログエントリーであった。コンテンツは,実際にEZ GREEを利用したユーザーの生々しい意見や第一印象である。また一方で,GoogleやYahooのWeb検索エンジンでも試してみたが,検索結果にはこうした個人ブログはほとんど引っかからなかった。

 今回の調査を始める前まで,ブログ検索エンジンはTechnoratiだけでも用が足せると思っていた。一度,TechnoratiとGoogleの検索エンジンをほぼ同時刻に走らせ,それらの検索結果を比較してみると,予想以上に結果に隔たりがあることがわかった。以下は,19日22時ころに実施した両エンジンの検索結果(日付順)である。20件(2ページ分)の検索結果のうち,11件は一方の検索エンジンでしか現れなかった。同一のブログエントリーは罫線で繋いだ9件だけであった。緑色のブログエントリーは,EZ GREEのユーザー動向を調べる上で役立ったコンテンツである。Technoratiだけでは,大事なコンテンツを見落すことになる。他の検索エンジンの併用も必要なようだ。
 
TvsG.JPG

 さらにすぐその後で,Yahoo!ブログ検索でも試してみた。Yahooエンジンによる20件の検索結果のうち13件は,TechnoratiやGoogleの検索結果に現れなかった初めて見るブログエントリーで,しかもいずれもEZ GREEを使ったユーザーの声であった。今回の事例だけで判断するのは危険だが,ブログ検索エンジンはまだまだ未熟と言える。このため,ユーザー調査をきめ細かく行うには複数エンジンの横断検索に頼らなければならないのかも。

 以下は,それぞれの検索エンジンで“EZ GREE”の検索結果ページである。
・テクノラティ: 「EZ GREE」のブログ記事検索結果
・Google ブログ検索: "ez gree"
・Yahoo!ブログ検索 - 「"EZ GREE"」の検索結果
・Ask.jp : ""EZ GREE""Search results.
・["ez gree"]の検索結果 - goo ブログ

 これらの検索結果のブログエントリーを眺めているだけで,次のようなことがつかめる。
・ユーザーが満足していること,期待していること。
・ユーザーが抱いている不満や不安。改善してほしいこと。
・ユーザーの属性(MixiユーザーとかGreeユーザーとか,auユーザーとか)
・ユーザーの本気度(日常的に使おうとしているのか,とりあえず試してみただけなのか)
などなど。

 ただしブロガーなので,SNSの経験者が大半のはず。だからSNSの初心者,特に若いケータイユーザーの声はほとんど反映されていないだろう。


◇参考
・グリー、SNS「GREE」のモバイル版を、機能・デザイン共に大幅刷新(プレスリリース)
・「参加するケータイ」でモバイル2.0時代へ(メディア・パブ)



続きを読む
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posted by 田中善一郎 at 18:19 | Comment(0) | TrackBack(4) | Web2.0 SNS CGM

TV広告費がオンライン広告へ,2010年までに約2割がオンラインビデオ広告に

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 TV広告費の約2割が,2010年までにオンラインビデオ広告に移る。米国の広告関係者を対象にした調査で,回答者の半数近くがそのように予測している。

 AAF(American Advertising Federation)が,以下の職種の広告関係者リーダー168人を対象に,これからのメディア広告の動向調査を実施した。

tv????〓〓〓〓〓????.JPG


 以下の表のように,回答者(168人)の約43%は,2010年までにTV広告予算の20%以上が,オンラインビデオ広告に流れると見ていたのだ。回答者の大半(76%強)は,TV広告の少なくとも10%はオンラインにシフトすると答えている。
 
TV????061118.JPG

 TV広告費は新聞や雑誌に比べ絶対額が大きいだけに,大変なことが起こりそう。このAAFのレポートでも述べているように,これからのTV広告はオンライン広告との連携が欠かせない。

 その他,AAFレポートの中から,面白い結果を拾ってみる。

・オンライン広告で効果的な広告展開をしている企業は?
Dove, Burger King, Volkswagen, Honda , Nike 。
いずれも,バイラルビデオ広告で評判の高い企業だ。

・最も効果的なオンライン・ターゲッティング広告は?
Demographic:32.9%
Geographic:14.6%
ConteXtual:30.5%
Behavioral:52.4%
Other:4.9%
やっぱり,これからは行動ターゲッティングが目玉なんだ。

・2007年のオンライン広告予算配分
サーチ:27%
オンラインビデオ:14.9%
ブログ:8.4%
ポッドキャスト:8%
ソーシャルネットワーキング:7.7%
RSS:5.5%
モバイル:5.2%
ビデオゲーム:3.6%
オンライン広告のメディアにはいろんな種類がある。

・非常に効果的なオンライン広告メディアは?
サーチ:49%
オンラインビデオ:34%
ソーシャルネットワーキング:30%
ポッドキャスト:21%
ビデオゲーム:20%
モバイル:15%
ブログ:13%
RSS:8%
サーチ広告が高くて,ブログ広告とRSS広告が低い。うなずける結果だ。

◇参考
・Industry Leaders Expect a Significant Portion of Broadcast and Cable TV Ad Dollars to Shift to Online Video by 2010(プレスリリース)
・2006 AAF Survey of Industry Leaders on Advertising Industry and New Media Trends(Atlantic Media)
・Ad Execs See TV Budgets Moving Into Online Video(MediaDailyNews)
タグ:広告

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posted by 田中善一郎 at 07:36 | Comment(0) | TrackBack(3) | マーケティング 広告

強気なネット広告予測,メディアのオンラインシフトに拍車

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 来年以降もオンライン広告は好調さを持続しそうだ。先週,The Interactive Advertising Bureau (IAB)が第3四半期の米オンライン広告売上高を前年同期比33%増の42億ドルと発表し,予想を上回る勢いを見せていた。

 それを受けてか,米Merrill Lynchも強気の広告予測を発表している。今年第4四半期のオンライン広告売上高成長率(予測)を,27%から30%へ上方修正した。2006年の年間売上高も,成長率を22.5%から23.3%に上方修正。来年の売上は,branded adsが21%増に対し,paid search が27%増になると見ている。その結果,オンライン広告売上高で検索広告が占める割合が,今年の41〜42%から来年は42〜43%にアップするという。また同社は,social networksと online video向け広告が本格離陸し,来年のオンライン広告売上高をさらに押し上げる可能性も高いと予言している。

  来年以降のオンライン広告を強気に予測する背景に,TV広告予算がonline video向け広告に流れると見ていることがある(次のエントリーで紹介)。 American Advertising Federationの発表資料によると,広告業界のリーダー達も,メディア広告予算のなかでオンライン広告の割合が一段と高まると答えている。

〓〓〓〓〓????.JPG 
 新聞,雑誌,TVの伝統的メディア企業におけるオンラインシフトが加速化しそうだ。

◇参考
・Merrill Lynch Raises Online Ad Forecast(OnlineMediaDaily)
・Industry Leaders Expect a Significant Portion of Broadcast and Cable TV Ad Dollars to Shift to Online Video by 2010(プレスリリース)
・ 絶好調のネット広告,勢いがどこまで続くのか(メディア・パブ)


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posted by 田中善一郎 at 07:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング 広告
2006年11月18日

津波警報の緊急ニュース,気になるWebニュースの遅さ

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 地震や津波などの緊急ニュースを,オンラインメディアが本当に素早く伝えてくれているのだろうか。2006年11月15日の夜,ネットに接続しながらTV番組を視聴していた時に,千島列島地震の津波警報が飛び込んできた。これこそ一刻も早く知らせるべき緊急ニュースなので,Webのニュースサイトがどのように伝えていくかを追跡してみた。

 15日の夜はたまたま,サッカー試合「日本対サウジアラビア」戦のテレビ放送を観戦していた時だった。ところが20時30分ころに突然,試合中継が遮断され,津波警報の画面に切り替わってしまった。その後しばらく,津波到達海岸線の地図を背景に津波警報が繰り返し流され続けたのである。非常に緊急性の高いニュースであったからだ。

 このような緊急度の高いニュースなら,速報性を誇るWebのニュースサイトは,早々と伝えているはずと思ったのだが。20時38分前後に幾つかのニュースサイトをチェックしてみた。見回った範囲では,どこも津波に関するニュースは掲載されていなかったのだ(見落としがあるかもしれない)。最初に津波警報ニュースと出会ったサイトは,Yahooニュースであった。テレビが警報を流してから,はぼ10分後である。

 新聞社サイトは,Yahooニュースよりもさらに遅かったのではなかろうか。朝日,読売,日経の大手ニュースサイトでは20時40分過ぎである。さらに,システムでニュースを集めているニュースアグリゲーターはさらに遅くなる。Google Newsは21時過ぎであった。新聞社系ニュースサイトの記事を収集しているのだから,遅くなるのは当然である。

 実は,気象庁のサイトでは,20時29分の津波予報と20時30分の津波到達予想時刻情報などを,ホープページ上で発表と同時に掲載していた。おそらく,気象庁とTV局とは緊急連絡システムが整備されていて,津波警報などは発表と同時TV放送されるようになっているのだろう。Yahooニュースは,20時40分少し前に気象庁の発表を伝えていた。特に,津波到達予想時刻・予想される津波の高さに関する情報の一覧表(気象庁作成の表)が役に立った。TV放送では,知りたい特定地域の津波情報がすぐには得られなかったりするからだ。

 昔と違って,人々のメディア接触の在り方が変わってきている。TV放送離れが進みインターネット接触時間が増えているのだから,主要ニュースサイトでも,地震や津波などの緊急ニュースをいち早く伝える態勢が必要では。

 以下に,当日の主な経緯とWebニュースサイトの津波ニュース例を示す。

●2006年11月15日の地震発生から津波ニュース報道の経緯
・
・20時15分:千島列島で地震

・20時29分:気象庁が津波予報を発表(ホームページに掲載)

・20時30分:気象庁が津波情報(津波到達予想時刻・予想される津波の高さに関する情報)を発表

・20時30分〜:TV各局が一斉に津波警報を放送

・20時39分?:Yahooニュース(トップ)が速報。天気情報ページで津波情報一覧表(津波到達予想時刻・予想される津波の高さ)を掲載

・20時41分〜:新聞社サイトで津波警報ニュースの第一報を掲載

・21時? :Googleニュースで新聞社サイトの津波ニュースの見出し(リンク付き)を掲載



●Webニュースサイトでの津波ニュースの掲載例Yahooニュース(スナップショット時刻:20時39分前後)
YAHOO news061115.JPG

Yahooニュース/天気情報(スナップショット時刻:20時39分前後)
Yahoo????????061115.JPG

asahi.com(スナップショット時刻:20時42分前後)
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NIKKEI.NET(スナップショット時刻:20時50分前後)
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Google News(スナップショット時刻:21時15分前後)
Google News061115.JPG




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posted by 田中善一郎 at 14:09 | Comment(0) | TrackBack(1) | 新聞 ニュース

Googleが有償サービスへの布石か,一部ユーザーに15Gバイト版Gmailを

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 Googleは有償サービスにも本格的に乗り出す。その準備として,The start page ,Gmail,Google Talk ,Google Calendar ,Google Page Creatorを独自ドメインで利用できるサービス“Google Apps for Your Domain” を,米国では8月から,日本でも11月から提供している。

 Googleはこれまで,主に個人ユーザーを対象にした各種Webサービスを無料で提供している。だが近い将来,有償のプレミアム版を主に企業向けに出す予定という。

 そのプレミアム版の準備なのか,一部のGoogle Apps for Your Domainユーザーに,15Gバイト・ストレージのGmailサービスを試験的に提供しているようだ。2週間前のブログ“Google Operating System”で見つけた話なので,すでに周知のことかもしれないが。

 無料のGmailサービスでも2Gバイトも受信ボックス容量が与えられるのだから,これ以上のストレージは不要との声も多いかもしれない。個人的には,Gmailをストレージサービスとしても使い始めている。メール以外のファイルも,受信ボックスに放り込んでおく。ともかく,高速のGoogleの検索エンジンを利用できることと,これからはケータイからでも利用できるからだ。それに,リッチファイルも蓄えておきたい。だから15G版が出ると,使わざる得なくなるかも。ということは,有償サービスを利用することになる。The start page やGoogle Calendar と,次々とGoogleサービスにのめり込んでいくと,より使い勝手の良い有償サービスをいずれ使ってしまうことになるのか。
 
◇参考
・Gmail for Your Domain With 15 GB? (Google Operating System)
・Google Launches Corporate Package (Google Operating System)
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posted by 田中善一郎 at 13:08 | Comment(0) | TrackBack(1) | ポータル サーチエンジン
2006年11月17日

News Corpのマードック,MySpaceは60億ドルの価値があると豪語

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 今ならSNSのMySpaceを60億ドルで売れるかも・・。SeekingAlphaによると,News CorpのRupert Murdochは,豪シドニーでの投資家向け会合で,そのように語った。

 News Corpが1年ちょっと前にMySpaceを5億8000万ドルで買収したのだから,1年少しで価値が10倍以上に膨れあがったということか。上手い買い物であったことを自慢したかったのかも。

 確かに,買収後の成長ぶりは目を見張る。アナリスト(UBS analyst Aryeh Bourkoff and Credit Suisse analysts Jolanta Masojada and William Drewry)が示すデータも次のように凄い。
・現在の会員数:1億3000万人
・月間の入会員数:800万人
・会員数2億人突破の時期:2007年半ば
・売上高予測:5000万ドル(2007年)→2億5000万ドル(2008年)→3億ドル(2009年)

 ここで気になるのは,来年にもユーザー数が2億人を突破する巨大コミュニティーサイトにしては,予測売上高が意外と少ないことだ。Googleとの提携で生じる広告売上も含んだ上での予測という。

 サイト上の単なる広告売上だけでは,でかい額にはならないのかもしれない。それよりもMySpaceを利用して,例えばFoxなどのNews Corp系列のエンターテインメント事業の売上を伸ばすことの方が重要であろう。


◇参考
・Rupert Murdoch: MySpace is Now Worth $6 Billion(SeekingAlpha)
・News Corp.'s Murdoch says TV advertising market is 'pretty flat'(MarketWatch)


●お知らせ
  最近,知り合いが相次いで本を出版されましたので,紹介します。

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◆「SEのためのシステムコンサルティング入門」,
・著者:黒岩暎一(テクノロジストコンサルティング代表取締役)
・発行:日経BP社
・定価:2,200円(税込み)
・内容:システムコンサルタントになるための実践ガイド。大企業顧客の経営へのアプローチ,会話の仕方,ビジネス創出へのつなぎ方などを,具体的に解説している。
・購入:日経BP書店,アマゾン

◆「ユーザ中心ウェブサイト戦略 仮説検証アプローチによるユーザビリティサイエンスの実践」
・著者:武井 由紀子(ビーピット取締役), 遠藤 直紀(ビーピット代表取締役)
・発行:ソフトバンク クリエイティブ
・定価:2,940円(税込み)
・内容:ウェブビジネスを成功に導く方法論と,ユーザー中心設計の進め方についてのノウハウを解説している。ユーザー中心設計では,具体的にサイト戦略の立案/検証を説明している。多くの実例が掲載されている。
・購入:アマゾン

◆「Web2.0の鼓動」
・著者:荒井 久(ソリック代表取締役)
・発行:風雲舎
・定価:1,470円(税込み)
・内容:Web2.0関連のサービスやシステムを,分かりやすく解説している。ネットに詳しくない初心者でも読める。
・購入:アマゾン


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posted by 田中善一郎 at 07:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | Web2.0 SNS CGM
2006年11月16日

ロイターもソーシャルメディア化を急ぐ,世界中のメディアへのブログ配信が可能に

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 Reuters(ロイター)もWeb2.0企業への変身を急いでいる。最近,ソーシャルメディア化を整備するために,Pluckに700万ドルを出資した。

 Pluck社は,BlogBurst やSiteLifeなどのサービスを提供しており,メディア企業のソーシャルメディア化を支援している。

 今年2月のエントリーで紹介したように,BlogBurstは選別したブログコンテンツを伝統的なメディアサイトに仲介するサービスである。現在は約2800ブログのエントリーを,契約したメディア企業に配信している。配信先メディアサイトは,Washington Post,USA Today, Gannett,SF Gate,San Jose Mercury-Newsなどである。

 これにReutersも加わる。だがReters自身は,テキストニュース,写真,動画ニュースなどを世界中のメディア会社に配信している通信社である。これからは,配信メニューにブログも入ることになる。つまり,Reutersと契約している世界中のメディア会社に,ブログを配信する道が開かれたことになる。PluckもReutersの後押しを受けて,米メディアだけではなくて,欧州メディアやアジアメディアにもブログ配信を拡大していく予定だ。

 Reutersは,Pluck以外にも,Global Voices やNewAssignment.netなどとも手を組み,ソーシャルメディア化の整備を急ぐ。 


◇参考
・Reuters takes stake in Pluck, to syndicate blogs( Reuters.com)
・ブログをメディアサイトに仲介する会社が出現(メディア・パブ)
・メディア向けブログ配信サイトBlogBurst,大手新聞社も加入(メディア・パブ)
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posted by 田中善一郎 at 09:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | RSS配信 ブログ
2006年11月15日

絶好調のネット広告,勢いがどこまで続くのか

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  このグラフは,The Interactive Advertising Bureau (IAB)と PricewaterhouseCoopers LLPが発表した米広告売上の推移である。今年も絶好調を維持している。最新の今年第3四半期の売上高も42億ドルと,前年同期比33%増と勢いは衰えていない。

  上のグラフは,ネットビジネスの浮き沈みをよく映し出している。1999年のネットバブル,2000年の急ブレーキ,それから2001年のネットバブル崩壊。2002年頃までは冬の時代が続き,ネット関係者は小さくなっていたものだ。2002年後半からやっと暗いトンネルから抜け出し,ネットの世界も息を吹き返してきた。Googleなど新検索エンジン(+検索連動型広告)やブログなどのUGMの台頭が,ネットビジネスの在り方を激変させた。Web2.0のバズワードに景気づけられて,2003年以降は上昇気流に乗ってきたと言える。

  でも,景気が踊り場を迎えつつあるし,ネットビジネスの急成長も鈍化するのではとの声も聞こえ始めている。確かに,広告売上の伸びも,2005年に比べると,ほんのちょっとだが伸び率が鈍化している。だが,2005年の成長率が異常であったと見るべきだろう。2006年の広告売上は前年比約30%の伸びを期待でき,その後も20%台の急成長を続けそうだ。というのは,ブロードバンド,ケータイ向けの広告はこれからが本番であるからだ。さらに,雑誌や新聞,さらにはテレビに向けられていた広告予算が,ネットメディアに雪崩を打って流れ始めている。ユーザー主導のメディアに慣れきった消費者に向けての広告は,ますますネットメディアに向かわざる得ない。

  日米の時差が1年と見ても明らかだが,来年も日本のネット広告広告市場は,絶好調と言えそう。


◇参考
・INTERNET ADVERTISING REVENUES SURPASS $4 BILLION FOR Q3(IABのプレスリリース)
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posted by 田中善一郎 at 11:20 | Comment(2) | TrackBack(1) | マーケティング 広告
2006年11月14日

Google CEOもケータイ0円宣言?,ターゲット広告でモバイル料金もタダにしたい

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 Google CEOのEric SchmidtがReutersの記者に喋った話によると,モバイル広告によりモバイル料金をいつか無料したいということだ。得意の広告モデルをモバイルビジネスにも適用し,コンシューマー向けモバイルサービスをタダにしていきたいようだ。

 でも,Googleのモバイル広告事業はこれからの段階である。先週,開催されたThe mobile2.0 conference で,Sumit Agarwal( Product Manager, Mobile, Google)が,モバイル広告市場が立ち上がるのは12〜18ヶ月後と予測していた。

 Googleの無料ケータイサービスが米国で実現するのは,早くても1年先ということか。  

◇参考
・Google CEO: Free cellphones for all, if...(Reuters,CNNMoney.com)
・Google: Mobile Ads, Free Phones(GigaOM)
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posted by 田中善一郎 at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(6) | ケータイ モバイル

主要パーソナライズドページやブログ向けwidget提供サービスも出現

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 聞くところによると,widget(gadget)は簡単に作れるそうな。ゲーム,音楽,動画,ニュースなどの各種コンテンツの配信や,さらには企業の商品プロモーションなどにも使われていこう。個人でも,マッシュアップ用に開放されたコンテンツを利用すれば,面白いwidgetが作れそう。

 widgetの配布先は,パーソナライズドページから始まっている。そこで,パーソナライズドページ向けのwidgetディレクトリーサイトが現れてきた。widgetアグリゲーターとも言えそうだ。その一つが,LabPixiesである。

 今は,Google,WindowsLive,netvives,PageFlakesの主要パーソナライズドページ向けのwidget(gadget)を,GameやEntertainment,Toolsなどのカテゴリー別に提供している。

LABPIXIES061115b.JPG

 ただ,Widgetの標準化はこれからで,同じwidgetですべてのパーソナライズドページに貼り付けることができないかもしれない。LabPixiesに掲載されているwidgetも,配信できるパーソナライズドページを特定しているものも少なくない。

 実際に試してみた。上の例のEntertainment部門にあったLabPixies TVを,私のGoogleパーソナライズドページの組み込んで利用することにした。このLabPixies TVでは,見たいTV番組を5チャンネル分設定できるようになっている。Yomiuri Newsなどの日本語番組も選ぶことができた(クリックで拡大表示可能)。


LabPixe061115.JPG

 また,これらwidgetのWebページへの貼り付けも,このページを介して,以下のように実施できた。


(チャンネル選択は画面下のボタンをクリック)

 半年後にも,ネット上のそこら中で,RSSボタンとともにwidgetボタンを見ることになるのだろうか。
タグ:Widget

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posted by 田中善一郎 at 10:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | Web2.0 SNS CGM

Widgetによるコンテンツ流通が本格化

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  パーソナライズドページ,ブログ,SNSなど,これから至る所に"widgets"が氾濫しそうだ。ケータイ向けも進められている。

  "widgets"は, "gadgets" , "modules"とも呼ばれるアクセサリーアプリケーション。コンテンツプロバイダーにとっても,近い将来,Widgetによるコンテンツ配信が欠かせなくなりそう。これからのコンテンツ流通には,RSSフィードと共にwidgetが大きな役割を果たことになろう。

 このwidget市場には,Google, Yahoo , Microsoft, AOLなどのポータル系を始め,Fox,Adobe ,FeedBurner, Six Apart, WordpressWidgetbox, Clearspring ,Snipperooなど多くの企業が乗り出している。widgetブーム到来を先取りした会議 Widgets Live!も先週,開かれたばかりだ。またwidgetの標準化もW3Cで始まっており,Widgets 1.0が公開されている。

 コンテンツプロバイダーは急いで,widgetによるコンテンツ配信の準備を進める必要がある。そうしたニーズに応えて,Content Widgets Syndication 会社が登場している。Clearspring Technologiesもその一つ。widgetのマーケットプレースでもある。同社は,次のようなwidgetインフラサービスを提供することになった(プレスリリースより)。
・Ability to publish new media content, such as videos, images and text assets as portable applications web users can distribute on personalized web sites

・Ability to track audience, interaction, page placement, viral spread and other key metrics

・Extensive analytics to optimize creation, distribution and monetization efforts

・Single point of management to reduce complexity and consistently manage widgets across various channels (blogs, websites, social networks) and content-types


◇参考
・Venture-Backed Clearspring Technologies Introduces Widget Syndication Services (プレスリリース)
・Widgets Live! Everywhere (Somewhat Frank)
・Widgetブーム到来か(メディア・パブ)
・欧米のメディア企業,ノキアのWidSets対応のニュース配信に相次ぎ参加(メディア・パブ)
タグ:Widget

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posted by 田中善一郎 at 09:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | Web2.0 SNS CGM
2006年11月11日

世界のトラフィック,米国系サイトに集中

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米企業系サイトに世界からのトラフィックが集まっている。海外のインターネットユーザーが相対的に増えるに伴い,米国系の有力サイトへの海外ユーザーからのアクセスも増えてきているのだろう。米国系サイトがよりグローバル化しているとも言える。

 comScoreの調査によると,米国内からの訪問者の多い米企業系サイトトップ25は,次のようになる。

besuto 無題.JPG

 この25サイトの中で14サイトが,国内よりも海外からの訪問者が多いのである。Yahoo!, Time Warner, Microsoft, Google ,eBayのトップ5は,いずれも海外からの訪問者の方が多い。

 世界のインターネット人口は,10年前には米国人が約65%も占めていたのが,今では25%に落っこちている。一方,アジアのインターネット人口は世界の35%強も占めてきている。Google, Yahoo, Microsoftの各サイトへの訪問者の4分の3以上は,海外からである。グローバル化がさらに進みそうだ。


◇参考
・More than Half of Top 25 U.S. Web Properties Generate More Traffic from Outside the U.S. than from Within(プレスリリース)
・Webサイト訪問者数の世界ランキング,トップ15は全て米サイト(メディア・パブ)
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posted by 田中善一郎 at 11:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他
2006年11月10日

ニュースアグリゲーターの速報性,ソーシャル系DiggがGoogle Newsに圧勝

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 ニュース・アグリゲーター・サイトが,大ニュースをどれくらいの早さで掲載しているのだろうか。ラムズフェルド国防長官の辞任発表ニュースは,格好のテストケースであった。

 米国防長官の辞任ニュース記事がWebにアップされてから何分後に,主要ニュースアグリゲーターに掲載されたかを,ブログThe Mu Life が報告している。それによると,Diggは2〜3分後に,Redditが5分後に掲載していたのに,Google Newsは20分後であった。これは興味深い結果だ。DiggやRedditのようなソーシャル系のニュースサイトでは,ユーザーから通知があったニュース記事を掲載する。一方,Google Newsのようなシステム(機械)依存型のニュースサイトでは,巡回収集したニュース記事を掲載している。定期的に機械で収集よりも,多くの人が競って通知するほうが,早いと言うことか。

 今回の辞任ニュースを掲載したニュースアグリゲーターの画面は,The Mu Life で。


◇参考
・Why Socially Driven News is Better(The Mu Life ):Steve Rubel のMicro Persuasion経由)
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posted by 田中善一郎 at 08:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞 ニュース
2006年11月09日

新興企業の最前線Web2.0製品,その評価は?

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web2.0 061107.JPG

 今年も,Third Annual Web 2.0 Summitが開かれている。昨年までの Web 2.0 Conferenceから Web 2.0 Summitと,仰々しい名称に変えた。O'Reilly Media, Inc. と CMP Technologyとの協賛で,モデレーターにはJohn BattelleとTim O'Reillyが務め,役者は揃っている。スピーカーも蒼々たる著名人(ネット業界での話)が登場する。

 キーマンの講演の他,Skype3.0などの発表もあったようだが,詳しくは技術系サイトで紹介されるはずなので,ここではパス。 ただ,LaunchPad13だけは気になっていたので,ちょこっとだけ。

 LaunchPad13は,同サミットで5分間のデモを認められたWeb2.0関連製品である。新興企業200社から応募があった製品の中から,次の13製品が選ばれている。Web2.0の最前線製品とも言えるのかも。

3B
Adify
Instructables
InTheChair
oDesk
OmniDrive
Sphere
Stikkit
Venyo
TimeBridge
Turn
Klostu

 13製品のデモについての印象記事が,TechCrunchとRead/WriteWebに出ているので参考になる。後は,実際にサイトに飛んで,試してみることだろう。

 両ブログの記事も,第1印象なので,見方も異なったりしている。例えば3次元仮想空間のコミュニティーサービス3Bについても,TechCrunchでは
On further reflection I can see people creating a 3B for various promotional purposes, but it won’t be able to compete with Second Life for virtual reality attention.
と,先行しているSecond Lifeの相手にはならないと,厳しく見ている。一方,Read/WriteWebでは,
Of all the ones listed here, 3B was the one that intrigued me the most.
とベスト製品と評価している。

 で,1年後に生き残って成功している製品はどれ?

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posted by 田中善一郎 at 11:10 | Comment(0) | TrackBack(1) | Web2.0 SNS CGM
2006年11月08日

盛り上がってきたビデオブログ,Vloggies賞の秀逸Vlogを視聴してみては

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 ブログからブログ出版社(ブログネットワーク)が根付いてきたように,ビデオブログ(Vlog)から小回りのきく小規模なビデオブログ局が育ってくるのでは・・・。かねてから,そのビデオブログ局時代の到来を期待していた。

 Vlogの成功事例として,既にRocketboomが出現していた。ネット業界では有名なVlog局である。日本語版も立ち上がっていたので,時々,見ていた。でも看板司会進行役のAmanda Congdon が降板して以来,ビデオブログの世界から遠のいていたのだが。最近,ビデオブログが盛り上がっているとの話を聞いていたので,気にはしていた。

 ちょうど,そのビデオブログの関係者が集まる催しが先日開かれた。お祭り的な集会であるが,そこでVloggies 賞なるものを選出していた。その中で最も注目され,多くの賞を勝ち取り大賞となったのが“Alive In Baghdad”である。まずコンテンツの質の高さに驚いた。バグダッドからの生々しいビデオブログだが,例えば,Man Killed in Samarra by American Troops の閲覧を薦める。英語の字幕が出るので,英語力が不足の私でも付いていけた。

Vlogger061107.JPG

 Vloggies 賞には,以下のように,“People's Choice winners”と“Vloggies Favorite Award Winners”の2種類があり,それぞれカテゴリー別に多くのVlogが選ばれている。まだ視聴していないので何とも言えないが,優れたVlogがありそうだ。

People's Choice winners
Favorite Vlog: Ask a Ninja
Male: Josh Wolf
Female: Nontourage — Julie Daman and Sarah Atwood
Group: Alive in Baghdad
Comedy: Ask a Ninja
Community: Minnesota Stories
Education: Wine Library TV
Entertainment (fiction): Galacticast
Entertainment (non-fiction): Beach Walks with Rox
Experimental: 90 Seconds with Dave
Inspirational: Beach Walks with Rox
Kids: Phil Hamilton Hits the Big TIme
Cooking: Wine Library TV
Green: Freshtopia
News: Goodnight Burbank
Diary: Josh Leo’s Vlog
Political: Ze Frank
Tech: Diggnation
Travel: Amanda Across America
Viral: Invisible Engine and The Singing Woodchuck
Funniest: Ask a Ninja
Collaborative: Node 666 Project
Documentary: Freetime
Editing: Freshtopia
Interview: Geek Entertainment TV
Music: Nontourage
Special Effects: Galacticast
Most Controversial: Alive in Baghdad
Vlogging Books: Secrets of Vlogging, Michael Verdi and Ryanne Hodson
Video Hosting: Blip.TV
Tool: VPIP
Directory: MeFeedia
Website Design: Galacticast


Vloggies Favorite Award Winners
Best Vlog - Alive in Baghdad
Male Vlogger - Ze Frank
Female Vlogger - Ryanne Hodson
Group - Alive in Baghdad
Corporate / Organisation - NetSquared
Comedy - Ask a Ninja
Community - Minnesota Stories
Instructional / Educational - Freevlog
Entertainment (Fiction) - Chasing Windmills
Entertainment (Non-Fiction) - LoFi St Louis
Experimental - pouringdown TV
Inspirational, Religious, Spiritual - Beach Walks with Rox
Kids & Teens - Jet Set Show
Cooking - Freshtopia
Green - Treehugger TV
News - Rocketboom
Personal Diary - Josh Leo
Political - Alive in Baghdad
Tech - Bleeding Edge TV
Travel - Travelvlog
Viral - Singing WoodChuck
Funniest - Ask a Ninja: Pirates of the Carribean
Collaboration - Bottom Union
Documentary - American King
Experimental Video - pouringdown TV
Interview - Alive in Baghdad
Most Controversial - Josh Wolf
Original Music - Valdezatron
Special Effects - Galacticast
Vlog Editing - StutterFrames by Jay Dedman
Vlogging Books - Secrets of Vlogging
Video Hosting Provider - blip.tv
Online Video Production Tool - videos Playing in Places
Vlog Directory - MeFeedia
Vlog Website Design - It's JerryTime


 Roketboomから飛び出たAmanda は,Amanda Across Americaで復活しており,People's Choice のTravel部門で選ばれていた。

 また新任の司会進行で再出発したRoketboomもVloggies Favorite Award のニュース部門で受賞していた。早速,11月6日のRocketBoom(日本語版)の中で,受賞報告を流しているが,笑える内容である。


◇参考
・Best videobloggers list from the Vloggies (the People’s Choices)(Scobleizer)
・And the Vloggies Winners are…(PodTech.net)
・More from the Vloggies(Scobleizer)
・Welcome to the Vloggies: Online Video Awards
・ビデオブログの“RocketBoom”が落下?,人気アンカーウーマンの降板で大騒ぎ(メディア・パブ)
・ビデオブログ“Rocketboom”に広告が,日本語版サイトも登場(メディア・パブ)


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posted by 田中善一郎 at 07:45 | Comment(0) | TrackBack(3) | TV  ビデオ ラジオ

米Verizon,YouTubeと組んでケータイ向けビデオ配信を検討中

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 WSJ(Wall Street Journal)によると,米Verizon Communications はWebサイトのビデオをケータイやTV受像機で視聴できるようにするために,YouTubeと協議に入った。

 Verizonは米2位のテレコム事業者である。両社の間では,例えば,Verizon Wireless( VodafoneグループのPlcとのジョイントベンチャー)の 第3世代(3G)サービス“V CAST”を通じて,ケータイでYouTubeのビデオを視聴できるようにすることも議論しているという。

◇参考
・Verizon near content deal with YouTube: WSJ (Reuters.com)


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posted by 田中善一郎 at 00:50 | Comment(0) | TrackBack(1) | TV  ビデオ ラジオ
2006年11月07日

ロングテールのブログ vs ショートヘッドの主流メディア

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 ロングテールグラフで見れば,大手メディアがヘッド部分を,ブログがテール部分を占める。想定できる分布である。

 ブログ検索エンジン企業のTechnoratiのデータでも,定量的にそのような結果を示していた。Technoratiの公式ブログの中で,Dave Sifryが次のようなグラフを提供してくれている。(クリックで拡大表示できるが,文字が読みづらい)。

mmюblog0611a.JPG

MM Blog0611b.JPG

 これはメインストリーム・メディア(MM:大手メディアのことで,伝統的な新聞やテレビなど)サイトとブログを対象に,インバウンドリンクを張っている外部ブログ数を比較したグラフである。上位サイトほど,多くのブログで引用されていることになる。つまり影響力のあるMMやブログと言える。

 ここでは,1〜50位と51〜100位を示しているが,お馴染みのロングテール・グラフとなっている。MMが青棒で,ブログが赤帽になっている。上位は,圧倒的にMM(青)が占めており,下位になるほどブログ(赤)が目立つようになる。示していないが,ロングテール部分の下位になればなるほど,ブログが多くなる。

 ショートヘッドは大半がMMで,ロングテールは大半がブログとなる。当然の結果である。上位50以内にはブログが3本しか選ばれていない。上位100位でも12ブログしかランキングされていないのだ。トップ6を見ても,The New York Times, Yahoo! News, CNN, MSNBC. WashingtonPost,BBCと並び,新聞社やTV局,それにポータル会社のニュースサイトが顔を連ねている。確かに,NYTimes.comの記事は,多くのブログにとって格好のネタになっている。

 でも,影響力の点でMMがブログを圧倒しているとは言い切れない。まず,巨大メディアと単独ブログを比較すると,こうなるのは明らかである。最大規模のブログであるBoingBoingでも 数人のブロガーが毎日10本程度アップするちっぽけなサイトである。運用コストも少ない。一方,NYTimesは 何百人の記者を抱え,毎日500本ほどの記事をアップしている巨大サイトである。また,MMと言われるメディアは数えるほどしか存在しないが,影響力のあるブログは何万,いや何百万といるはずだ。

 見方を変えれば,100位以内に12ブログも登場していることの方が,凄いことかもしれない。ブログでは,例えばEngadgetが15位に,BoingBoingが29位に,Gizmodeが51位に,TechCrunchが56位にランクされいた。GizmodeはCNET Newsより上位に選ばれ,またBoingBoingはBusinessWeekより上に位置している。つまり単独ブログが,100人オーダーのプロ集団が作り出しているメディアより,ネット上では影響力があるとも言えるのだ。プロの記者や著名ブロガーの一人当たりのインバウンド・リンク・ブログ数を比較すれば,どうなるのだろうか。



◇参考
・State of the Blogosphere, October, 2006(Technorati Weblog)
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posted by 田中善一郎 at 09:38 | Comment(0) | TrackBack(3) | メディア
2006年11月04日

YouTubeやMySpaceも,「参加するケータイ」市場へ

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 ユーザー参加型サービスの主戦場が,パソコンからモバイルにも飛び火し始めていることは,5日ほど前のエントリーで紹介した。国内では例えば,KDDIとグリーが各種アプリケーションと連携する本格的なモバイル版SNSを立ち上げる。欧米でもネットベンチャー各社が相次いで,モバイル向け参加型サービスを手がけている。

 そして,パソコン向け参加型サービスの超大物であるYouTubeとMySpaceもモバイル版に着手する。YouTubeのCEOであるChad Hurleyは,2日の広告会議で,1年以内にケータイ版YouTubeサービスを始める意向を明らかにした。モバイル向け動画共有サービス市場も巨大になりそう。MySpaceもモバイル版が準備されているようだ。ZDNeTの記事によると,メディアアナリストの推測であるが,4ヶ月以内に米国の主要キャリアと組んでモバイル向けMySpaceが立ち上がるそうな。 

◇参考
・YouTube hopes to be on mobile devices in 2007
・Analyst: MySpace Going Mobile(MarketingVOX)
・MySpace may be worth $15 billion(ZDNet)
・モバイルSNS「EZ GREE」の提供について〜「参加するケータイ」へ〜(プレスリリース)
・「参加するケータイ」でモバイル2.0時代へ(メディア・パブ)
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posted by 田中善一郎 at 01:54 | Comment(0) | TrackBack(2) | ポータル サーチエンジン
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