CNN.comは,今年6月に従来の有料ビデオニュースサービスを中止し,無料サービスに切り替えていた。ブロードバンド時代を迎え,オンラインニュース市場でも陣取り合戦を始めたケーブルTVならびに地上波TVの各社は,無料のビデオニュース提供に一斉に向かっている。CNN.comのサービス無料化も,その流れに乗った形。ただし,6月に無料化ビデオニュースサービスを始めた時も,CNN.comは年内に有料サービスに再挑戦することを宣言していた。
その有料サービスがPipelineである。無料サービスと明確に差別化した有料サービスとは?金を払ってでもユーザーが加入したいと思うサービスとは?CNN.comがどのような付加価値の高いサービスを展開するかが,注目されていた。
Pipelineのサービス内容はこうだ。トップ画面では,ライブのニュースストリームが4本同時に視聴できる。特定のストリームをクリックすれば,拡大したビデオを視聴できる(無料サービスではライブが同時に1本しか視聴できない)。コマーシャルが無いのも多忙なユーザーにはありがたい(無料サービスではたっぷりコマーシャルに付き合わされる。ストリームなので,コマーシャルを飛ばすことができない)。最近のライブニュースも,時系列の一覧表を参考に,遡って視聴できる。各ビデオニュースの人気ランキングも分かる。アーカイブのビデオニュースにもアクセスでき,オンデマンドで視聴できる。検索サービスやアラートサービスも備わっている。
視聴料は,年間が24.95ドル,月間が2.95ドル,24時間アクセスが0.99ドル。多忙なビジネスパーソンがターゲットか。無料のビデオサービスでも十分との声も,ブロガーの間ではチラホラ。でも始まったばかりで評価を下すには早すぎる。詳しいコンテンツを知りたければ,Pipelineサービスを時系列で追っているサイトが参考になる。
◇参考
・CNN.com launches broadband video news service(CNN.com )
・CNN.com launches 'Pipeline' player
・CNN set to unfurl Pipeline… (Inside Cable News )
・CNN.com,無料ビデオニュースを開始
・CNN.com to offer free video, new premium service(Lost Remote)