昨日(15日),Timeは105人のレイオフを発表した。地位の高いマネージャークラスも含まれている。最近の米新聞社の人員削減では編集部門が多かったが,今回のTimeのレイオフは営業などのビジネス部門が中心であったようだ。
Media Postの記事によると,今回のレイオフは同社のリストラの前触れと言う。つまりプリント事業からオンライン事業へ軸足をシフトさせようとしているのだ。これからの広告売上は,オンラインメディアに高く依存していかなければならない。
同社の主要雑誌の広告売上を見ても,プリント事業は厳しくなる一方だ。今年1月-11月の主要雑誌の広告ページ数は,前年同期比で見ると,次のようになる。
・Time magazine:14.2 %減
・Sports Illustrated :18.5 %減
・ Fortune : 10.3 減
・ Entertainment Weekly : 6.4 %減
・ Money: 2.1 %減
好景気にもかかわらず,悲惨な状況だ。旗艦誌のTime magazineの落ち込みが痛い。その中で,頑張ったのは次の3誌。
・People :6.9%増
・In Style:5.0 %増
・Real Simple :15.6 %増
ともかく,ビジネス誌だけではなくてコンシューマ誌も逆風が吹いている。冬の季節に入った米国の新聞業界や出版業界,オンライン事業で春を迎えられたら良いのだが・・・。
◇参考
・Layoffs Hit Magazines, Time Inc. Restructures(MediaDailyNews)
・米新聞社で人員カットの嵐,今年は1900人が失業