ニュースサイトをエンターテイメント化する。
賭けゲームのようにニュースの成り行きを予測するサービスが,ちょっとした人気を呼んでいる。そうしたニュース予測サイトの一つであるHubdubが,このほど通信社大手のロイターと提携した。
ロイターがHubdubのシステムを使った例を見てみよう。米国の金融危機を受けて,次はどの金融機関が犠牲になるのかをユーザーに予測させている。現在(2008年9月21日)の途中経過では,参加ユーザーの50%がモルガン・スタンレーが次に危ないと予測している。先週末と比べて最も株価下落率が大きかったモルガン・スタンレーがやばいと見られているのだ。
Hubdubのシステムでは,特定のニューストピックに対して質問が投げかけられており,それに対してユーザーは予測回答をする。ユーザーは登録する必要があるが,登録時に仮想貨幣H$1,000が貰える。その仮想貨幣を賭け金として使って,予測回答することになる。予測が当たれば,配当金として仮想貨幣が入ってくる。仮想貨幣の金持ちリスト,つまり予測を頻繁に当てる人のランキングが公表される。
この予測回答の判断材料となるロイター記事にリンクが張られている。賭けゲームを介して,しっかりと記事を読んでもらおうとする魂胆なのかな。
アメフトのプロリーグNFL(National Football League)もHubdubを利用している。NFL News, Predictions and Forecastsというページが開設されている。勝負事のスポーツは賭ける対象として,盛り上がりそう。
HubdubはEdinburgh(スコットランド)のベンチャー企業である。英Guardianによると,今年1月末からサービスを始めており,月間ユニークユーザー数は約15万人となっている。
Predictifyも,メディア向けにユーザー参加型のニュース予測サービスを提供している。同社は2007年設立のベンチャーである。
すでに, Washington Postと SFGate の新聞社サイトや,ReadWriteWebと Mashableの有力ブログ で,Predictifyのサービスが採用されている。
Washington Postでは,以下のような“Prediction Center”を開設している。
いろんなニューストピックについて,ユーザー同士が予測したり議論する場となっている。予測や議論のネタとして,関連するWashington Post記事が紹介されている。
◇参考
・Predictive News Marketplace Hubdub Partners with Reuters(CenterNetworks)
・Hubdub provides news predictions to The Huffington Post(The Industry Standard)
・Reuters links up with Hubdub(guardian.co.uk)
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