米大手PR会社MS&Lの調査で,そのような結果が確認された。オンラインで大きな影響力を発揮するデジタルインフルエンサー約1000人を対象に実施した調査によると,インフルエンサーの84%は雑誌や新聞の記事を読むか,あるいはTVやラジオを視聴してから,オンラインで行動することが多いという。要するに,オンラインで発信するインフルエンサーの意見形成に,伝統メディアの情報が欠かせないということである。
今回の調査では,ビューティー(美容),グリーン(環境),ヘルス(健康)の各分野のインフルエンサーが,どのようなリソースから情報収集しているかをまとめている。企業のマーケターからすれば,デジタルインフルエンサー対策が欠かせない。
ビューティー分野のインフルエンサーは,企業サイトや製品サイトが最も有効な情報源と見ている。また,オンラインコミュニティーサイトを重視している。検索エンジンンは当てにしていない。消費者の意見は欠かせないので,ブログや掲示板,チャットなどをチェックしている。
グリーン分野のインフルエンサーは,非営利,協会,学会などのサイトを重視している。これらのサイトを、インフルエンサーの42%が週に1回訪れている。歴史のある信用できる専門サイトに頼る傾向が強い。逆にオンラインコミュニティーは当てにしていない。
パーソナルヘルス分野のインフルエンサーは,nutrition(栄養)関係の情報収集に熱心である。政府や地方自治体のサイトを重視している。やはり健康関係では公的情報に頼ることになる。またインフルエンサーは,ポータルや検索エンジンでヘルス関連情報を集めはするが,あまり当てにしていないようだ。
重要なのは,分野によってインフルエンサーの行動パターンが違うことである。つまり企業のマーケターのオンライン対策も,分野によって攻め方が異なる。
◇参考
・Traditional Media Sparks Word of Mouth(MS&L,プレスリリース)
・'Digital Influencers' Get Info from Magazines, TV First(AdAge)