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2009年03月06日

Wikipedia、YouTube、Flickr、Twitter、Facebookを総動員した効果的な製品キャンペーン

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  WikipediaやYouTube、Flickr、Twitter、Facebookをフルに活用した巧妙な製品キャンペーンが登場してきた。

 キャンディー(砂糖菓子)メーカーのSkittlesが仕掛けたキャンペーンである。まず驚かされたのは、Skittlesのホームページ(Skittles.com),つまり企業サイトのトップページにアクセスすると、以下のようなページが現れたことである。

SkittersHP.jpg

 見覚えのある背景だ。Wikipedia である。SkittersのWikipediaページそのものなのに、ドメイン名はSkittersである。ただし,そのWikipediaページ上に二つの枠がポップアップされている。とりあえず中央の枠で登録をしておく。次に目次となる左枠に注目する。HOME、PRODUCTS,MEDIA,CHATTER,FRIENDS,CONTACTのタブが用意されている。その中で,HOME,MEDIA,CHATTER,FRIENDSの飛び先が、外部のソーシャルメディアとなる。それなのに、それぞれの飛び先のページがskittles.com内となっている。

 それぞれの飛び先ページのスクリーンショットと,背景のソーシャルメディアのURLを以下にまとめておく。


●HOMEページ(http://skittles.com/default.htm):Wikipedia を利用


SkittlesWikipedia.jpg

Wikipedia:Skittles (http://en.wikipedia.org/wiki/Skittles_(confectionery)


●MEDIA:Videos(http://skittles.com/videos.htm):YouTubeを利用

SkittlesYouTube.jpg

YouTubeのSKITTLESbrandチャンネル


●MEDIA:Pics(http://skittles.com/pics.htm):Flickrを利用

SkittlersFlickr.jpg


Flickr:skittlesを検索( http://www.flickr.com/search/?q=skittles)


●CHATTER(http://skittles.com/chatter.htm):Twitterを利用

SkittlersTwitter.jpg

Twitter:skittlesを検索http://search.twitter.com/search?q=skittles)


●FRIENDS(http://skittles.com/friends.htm):Facebookを利用

SkittlesFacebook.jpg


 これまでの企業のキャンペーンは、自社の企業サイトを足場に自前でコンテンツを作り展開することが多かったはず。でも,今回のSkittlesのキャンペーンは、代表的な外部のソーシャルメディアサイト上で実施している。なによりも凄いのは、消費者が作り出すコンテンツをベースにキャンペーンを行っていることである。また、自社ドメイン内で行えているのが興味深い。

 Skittlesはこれまで "Taste the Rainbow." をキャッチフレーズにしてきた。そして今回のキャンペーンでは、 3月2日(月)にTwitterで消費者が"Chat the Rainbow."するように働きかけた。

 効果は抜群であった。2日から直ちにTwitterでSkittlesという単語が爆発的に飛び交ったのだ。以下はTwistの測定データである。

TwistSkittles090302.jpg


 また、BlogPulseが示すように、ブログでも際立ったバズワードとして頻繁に取る上げられた。

blogpulseSkittles0903.jpg

 Twitterの口コミでSkittlesのキャンペーンが一気に広がると、すぐにメインストリームメディアまでもこぞってニュース記事で紹介することになり、ますますSkittles人気が盛り上がっていったようだ。

 ただ、これまでも日常的にSkittlesファンが、WikipediaやYouTube、Flickr、FacebookにCGC(コンシューマー生成コンテンツ)を蓄積しており、Twitterで仕掛けてアッと言う間に広がったのか。このキャンペーンのやり方については、もう少し分析する必要がありそう。

◇参考
・Skittles Cozies Up to Social Media(WSJ.com)
・Are Social Sites Becoming More Important than Corporate Sites?(Social Media Today)


タグ:YouTube twitter Facebook

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posted by 田中善一郎 at 08:16 | Comment(1) | TrackBack(0) | Web2.0 SNS CGM
この記事へのコメント
これはコロンブスの卵というか、全部アウトソーシングというか、最高にイカしたアイディアですね。脱帽しました!
Posted by dialogjapan at 2009年03月10日 09:16
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