Forrester Researchの予測によると,米国のネットマーケティング費(interactive marketing spend)が,2008年の231億ドルから2014年には550億ドルに達する。6年間に渡っての年平均成長率が17%の上昇カーブを描くことになるという。

ネットマーケティング費の内訳を見ると,相変わらず検索マーケティング費が圧倒的に大きい。2014年でもネットマーケティング費の57%を検索マーケティング費が占めるということか。検索マーケティング費の年平均成長率は15%と,今後とも高成長を見込めるとしている。
高い年平均成長率を示す広告カテゴリーは,トップが34%のソーシャルメディアで,そのあとが27%のモバイルとなっている。米国ではモバイル市場の立ち上がりが遅れているのに,成長率が平均27%程度とは弱気ではないか。この成長率だと,2014年になってもモバイルマーケティング費は13億ドル弱にしか達せず、ネットマーケティング費の内のわずか2.3%を占めるに過ぎないことになる。一方でeMarketerの予測では,2012年のモバイル広告費が65億ドルとなっている。リーマンショック前の予測値ではあるが,あまりにも差があり過ぎるのだが・・。
またForresterの調査では,2009年のネットマーケティングの傾向ととして,企業のマーケターが伝統的なマーケティング費を大きく減らして,少しでもネットマーケティング費にシフトさせたいようだと報告している。ネットマーケティング費を増やすために,どのカテゴリーの伝統的なマーケティング費を減らすつもりなのか。そのアンケート結果は次の通り。
DM:40%
新聞:35%
雑誌:28%
TV:12%
イエローページ:11%
屋外:9%
ラジオ:8%
やはり,新聞や雑誌の紙媒体が犠牲になるようだ。
◇参考
・Interactive Budgets Are Growing At The Expense Of Offline(Forrester)
・Spending expected to pass $6.5 billion in 2012(eMarketer)
・Forrester: Interactive Marketing To Grow 11% To $25.6 Billion in 2009(MediaPostNews)
タグ:広告