同社は2010年の広告費が前年比1.4%減の4110億ドルと予測し,2010年にようやく底打ちし,ゆるやかに回復に向かうと見ているのだ。これは70か国を対象に調査した結果である。
世界の広告市場の回復をリードするのは,Brazil, Russia, India and China のいわゆるBRICである。中国は景気刺激策が功を奏して順調に回復しており,ロシアも原油価格が70ドルに留まれば一気に回復するという。インドネシアも急速に回復する。
一方,米,英,カナダ,フランス,ドイツ,イタリア,日本のG7国の回復は遅れると予測されている。米国は今年だけではなくて来年もさらに落ち込むと見られており,底打ちは2011年以降に先送りされる。広告市場は実態経済よりも遅れて回復するので,先進国の実態経済がまだまだ厳しい段階では,仕方がないのかも。
◇参考
・Global ad spend revised down again: WPP study(Reuters)