大まかに言えば,相変わらずソーシャルメディアが元気で,それに対してマスメディアサイトはいま一つか。
だが,ソーシャルメディアの中では勝ち組と負け組の色分けがはっきりと見えてきた。FacebookとTwitterが,この1年間,訪問ユニークユーザー数がもの凄い勢いで伸びてきている(現時点でも)。Tagged.comは不正メール勧誘で伸びてきている出会い系サイトなので無視する。その他では,ビジネスパーソン向けのSNSであるLinkedInが堅調に成長している。だが,その他の多くの有力サイトは頭打ちで,淘汰が進んでいるのがわかる。
勝ち組のFacebookとTwitterは平均滞留時間でもめざましい伸びを見せていた。
●米ソーシャルメディア(SNS,ブログ)サイトのユニークユーザー数:09年6月

●米ソーシャルメディア(SNS,ブログ)サイトの一人当たりの平均滞留時間:09年6月

(ソース:Nielsen Online)
一方のマスメディア(新聞社系)サイトは,大統領選が終わったこともあってか,概して勢いに欠ける。LATimesの6月のユニークユーザー数が急増したのは,マイケルジャクソン死去に絡むニュースで際立っていたため。DailyNewsが増えている原因は調べる必要あり。WSJ.comが気を吐いているのは,金融危機を背景に経済関連ニュースの需要が増していることと,一般ニュースを充実させてきたせいであろう。
気になるのは,米国の有力新聞社サイトがそろって,一人当たりの平均滞留時間を減らしていることである。大統領選が終わった影響で減っているのだろうが,対照的にFacebookとTwitterが平均滞留時間を数倍近くも伸ばしているのだ。勢いの差が明確だ。
●米マスメディア(新聞社)サイトのユニークユーザー数:09年6月

(ソース:Nielsen Online)
●米マスメディア(新聞社)サイトの一人当たりの平均滞留時間:09年5月

(グラフのソースはSilicon Allay Insider)

(ソース:Nielsen Online)
◇参考
・Top Social Media Sites: Twitter Leaps 1,989%(Marketing Charts)
・June a Sleepy Month for Many Top 30 Newspaper Web Sites -- as Nielsen Grows Panels(Editor&Publisher)
・EXCLUSIVE: Average Time Spent on Top 30 Newspaper Web Sites Declines -- More Than Half Fall (Editor&Publisher)