新聞社やTV社が運営するニュースサイトも,ソーシャルメディアからのトラフィックを増やすための仕掛けを設けるのが当たり前になっている。たとえばWSJ.comでは,各記事の冒頭とか最後部にソーシャルサイトのロゴマークを並べ,ワンクリックで代表的なソーシャルメディアでニュース記事を共有できるようにしている。
そこで,伝統的なマスメディアサイトが,どのようなソーシャルメディア・サイトを選んでいるかをまとめてみた。
米英の有力メディア7サイトすべてがFacebookとDiggを選んでおり,影響力のあるソーシャルメディアとして認めている。Facebookは会員数が世界で3億人を超えたのだから,当然かもしれない。
WaPo(WashintonPost)のニュースサイトでも,各ニュース記事の最後部で以下のようにDiggとFacebookを特別扱いしていた。たとえば“It's Time to Legalize Drugs”の記事は,digg(投票)数が4051件となっており,ソーシャルメディアを介して数多く閲覧されたようだ。
また最近は,伝統メディアのニュースサイト(新聞社サイトなど)自身がソーシャルメディア化を加速させており,優秀な記者がブログやツイッターを活用し,ソーシャルメディア界隈での存在感を高めている。
ついでに日本の新聞社サイトも覗いてみた。朝日と毎日がソーシャルメディアへの仕掛けを用意していた。ただ米国のように,ソーシシャルメディアからの大量のトラフィックを新聞社サイトに誘導しているかどうか。日本のソーシャルメディア界隈で話題になるニュースは,マニアックな記事や軟派系ニュースが多くて,新聞社サイトが提供する主要ニュースはあまり相手にされていないようだし。一方で新聞社サイトでは,議論を呼ぶような深堀のニュース記事が少ないうえに,パーマリンクでない場合が多い。ソーシャルメディアとの距離がいまだに大きいのでは。
それでも,ソーシャルメディア対策を施せばそれなりの効果が現れるのかも。asahi.comの記事が Hatena Bookmark Newsでチラホラと見かける。