だが気になるのは経営状態。YoutubeもFacebookもユーザー数は爆発的に伸びているが,それに応じて収益化が軌道に乗っているとはいえない。Zyngaは設立して2年ちょっとのベンチャーで,従業員数も100人ほどとちっぽけであるが,どれくらい稼いでいるのだろうか。
未上場のため売上高などは発表していないのだが,あるサービスから売上の一端が見え始めた。
同社で最も人気の高いゲームは,農場系のFarmVilleである。以下の表でも明らかなように,ソーシャルゲームで断トツの人気である。

農場系ゲームでは後発であったが,今でも急成長しており,今週に月間アクティブユーザー数が6000万人を超えた。

そのFarmVilleで“Sweet Seeds for Haiti”のハイチ向けの寄付活動を実施したのだ。不安定な政治状況下で,生活がますます厳しくなっているハイチに,特に子供たちに食糧などの支援を行っうことになった。FarmVilleの農場で蒔く(まく)さつまいもの種を購入すると,半分がハイチの寄付金となる。つまりバーチャルの種の購入金で,リアルの食料を寄付する。

その寄付活動について,今週の火曜日にZyngaが次のように発表した。$427,000 をハイチの子供に寄付することを公表したのだ。ということは,ユーザーは倍の854,000ドルを,その寄付サービスに3週間で費やしたことになる。
このことからも,有料課金サービスは軌道に乗っているとみてよさそうだ。Silicon Alley Insiderによると,Zyngaの2009年度の売上高は,1億ドルから2億ドルの範囲を推定している。黒字化に転じていると見られている。
◇参考
・Zynga Discloses (Some) Revenues!(Silicon Array Insider)
・Zynga donates $487,500 to Haiti's children(vatornews)
・Popular FarmVille Game Raises $487,500 For Children in Haiti(Zynga)
・FarmVille Surges Past 60 Million Monthly Users(All Facebook)
・ソーシャルゲーム開発のZynga,爆発的な伸びが「どうにもとまらない」(メディア・パブ)
「Facebook 黒字」「YouTube 収益」とかで調べると出ています。