米主要新聞社サイトの一人当たり月間閲読時間は,定期的にNielsen Onlineから公表されている。以下の表は,今年9月の一人当たりの月間滞在時間を示している。
*米新聞社サイトの一人当たり月間滞在時間(09年9月-08年9月,Nielsen Online)

注:NYTなどの滞在時間が大きく減っているのは,Nielsenの測定方法が変わったためのようだ
新聞社サイトでの読者滞在時間は月間でもかなり短い。一方の新聞購読者の平均閲読時間は,NAA Marketing Conferenceで公表されている。3年前とちょっと古いデータだが,以下に掲げておく。月間ではなくて,一日当たりの閲読時間である。
*米新聞紙(平日紙)の一人当たりの閲読時間(06年,NAA)
*米新聞紙(日曜紙)の一人当たりの閲読時間(06年,NAA)
大雑把に比較するとこうなる。新聞紙読者は,新聞社サイト読者のおおよそ30倍以上も時間をかけて新聞を読んでいることになる。Nieman Journalism Labでは,“Print is still king: Only 3 percent of newspaper reading happens online”と説明している。
新聞紙購読者は,特定の新聞紙をじっくり読むことが多いのだろう。一方の日常的にWebサイトでニュースを閲覧する人は,特定の新聞サイトだけではなくて複数サイトを飛び回ったり,CNNやMSNBC,Yahoo,GoogleなどのTV系やポータル系ニュースサイトとか,その他ソーシャルニュース系サイトなどもアクセスしているはず。また,検索エンジンやソーシャル系サイトから誘導されて特定記事だけを読むとすぐに,新聞社サイトから離れるユーザーも多いと思われる。このため実際は,一人当たりのニュース閲読時間は,複数サイトの滞在時間を合計したものとなる。
それでも,新聞紙読者のほうがニュース記事にかなり長く接触しているのは間違いない。NYTimesの例で見てみよう。NYT紙(平日版)の読者は約100万人と少ないが,おそらく毎日30分近く新聞紙を閲読している。一方のNYTimes.comの読者は約2000万人(月間ユニークユーザー)と20倍近くもいるが,上のグラフから推定すれば,NYTimesに訪れるユーザー一人当たりの月間閲読時間は15分にも達しない。
2000万人を誇るNYTimes.comの広告売上が,100万人のNYT紙の数分の1にしか届かないのは,こうした背景のせいか。
◇参考
・EXCLUSIVE: Time Spent at Major Newspaper Sites Low in September (Editor&Publisher)
・Newspaper Engagement(NAA Marketing Conference)
・Print is still king: Only 3 percent of newspaper reading happens online(Nieman Journalism Lab)



