うまくいかないのはネット企業のせいだと,そこらじゅうでわめき散らす。最近では攻撃の矛先をネット企業の代表格であるグーグルに向けている。メディアのコンテンツを盗んでぼろ儲けしていると,グーグルを泥棒呼ばわりしてののしる始末だ。ダウ・ジョーンズのCEOであるヒルトンも,親分の怒りを支援して,グーグルをデジタル吸血鬼と非難する。
でも,そんなにグーグルを毛嫌いするなら,robots.txtでブロックすればいいのに。グーグル検索エンジンからのクローリングをシステム的に拒否できるからだ。でも,グーグルの検索エンジンのサーチ対象外となるのは,ネットビジネスにとって自殺行為に等しい。そんなことは実施できないはずと,見られていたのだが・・・。
それが,マードックが Sky Newsのインタビューの中で,「ニューズ社のコンテンツがグーグルから見えないようにするつもりだ」と答えたのだ。にわかに信じられない話だが。インタビューのビデオは以下に貼っておいた。
もし実施すれば,The Wall Street Journal,New York Post,The Sun,The Times,Fox,MySpaceなどのコンテンツが,グーグル検索ではほとんど検索できなくなるはず。それらのコンテンツは,一般のユーザーにとって事実上,ネット上に存在しないことになるのかも。購読料を払ったユーザーだけのコンテンツになるのか。
でもこの発言は,グーグルやヤフーなどのニュースアグリゲーターとの料金交渉を優位に進めるための,マードックの戦略かもしれない。
◇参考
・Murdoch: We’ll probably remove our sites from Google’s index(mUmBRELLA)
・Rupert Murdoch vows to take all of Newscorp's websites out of Google, abolish fair use, tear heads off of adorable baby animals(boingboing)