とんでもない画像が飛び出したりすることから物議を醸しているサービスでもあるが、そのハプニング性が受けたのか一段と人気が過熱しているようである。さらに、この話を盛り上げているのが、このサービスの仕掛け人が17歳のロシア高校生であることだ。その高校生Andrey Ternovskiyくんはこのほど学校を休んだままでアメリカに上陸し、ニューヨークとサンフランシスコを訪問中である。エンジニアやネットベンチャーの経営者、それにVCとも会っているようだ。
その高校生とのインタビュー記事が、NYタイムズの記者ブログBitsで掲載されていたので,一部を紹介する。
Q:なぜChatrouletteを始めたの?
A:ランダムに選ばれたwebカム・ユーザーとビデオチャットを行えるサイトを探したのだが見つからなかったので、自分で作ることにした。
Q:作るのにどれくらいの日数がかかったの?
A:3日で作った。寝室にあった古いコンピューターを使ってね。
Q:それから、どうしたの
A:友人は乗ってこなかったので、Webフォーラムで利用者を募って20人のユーザーに使ってもらった。その20人をスタートにして、毎日、利用者が倍増していった。倍々ゲームで増え続けた結果、先月(2月)にはWebサイトへのユニークビジター数が3000万人に達した。今では、新規のユーザーが毎日100万人来てくれている。この勢いは止まりそうもない。
Q:母親は何と言っているの
A:やっているサービスを理解できないので、どうして学校に行かないのかと訝った。保守的な母親のために、高校に今も在籍していることになっているが。
Q:サービス名の由来は?
A:映画「The Deer Hunter」で出てきたロシアンルーレットから。
Q:チャットの相手として裸の人が現れたりするが
A:僕もそのようなビデオを好まない。そのために、 “Report”ボタンを付け加えた。“Report”ボタンで3回通報を受けた者は、サイトへのアクセスが禁止される。
Q:売却する可能性は。
A:僕のサイトを買いたいという人は多いが、真剣な話とは思えない。半年前なら売ったかもしれないが(サービスを始める前か?)、今は売りたくない。
Q:出資の申し出は?
A:まだビジネスプランが固まっていない段階では、資金の調達は考えていない。投資家がいなくても、今のところやっていける。サイトはピア・ツー・ピア技術を使っているので、Webサイトにはあまり金をかけなくても済む。
Q:プログラマーになりたかったのか。
A:いや、プログラマーであることには関心がない。いつも言語には傾斜していて、英語や中国語を学んできたので、通訳になりたいと思っている。
Q:あなたやChatrouletteは、これから何をやっていくつもりなの?
A:今構想中で、個人的にもどうしていくかわからない。ただし、すべてを変えていくことで議論している。NYやSFで人と会っているのも、アイデアを探すためと、次に何をすべきかを考えるためである。
Q:ところでモスクワにはいつ帰るの?
A:4月中旬に帰るための航空券は持っている。でも多分、帰らないだろう。
Chatrouletteは、今後どう発展していくかが興味深い。すでに、Chatroulette Mapのように、Chatrouletteベースのアプリケーションも登場してきた。Chatroulette Mapは、Google Mapとのマッシュアップである。IPアドレスなどから、Chatrouletteユーザーが居る地図上の場所に、そのユーザーのチャットビデオの静止画が貼り付けられている。現在、世界の約3000点の場所に、静止画が置かれている。 Chatroulette Mapをズームインしていくと、ご近所さんが見つかるかもしれない。Chatrouletteの特徴である匿名性がどうなっていくのだろうか。
Chat Roulette Map

また、Chatrouletteの人気スクリーンショットも出始めている。たとえば、BuzzFeedの
The 24 Best Chat Roulette Screenshots [NSFW]とか、30 More Great Chat Roulette Screenshotsがおもしろい。
また、Chatrouletteはとうとう、人気番組の「The Daily Show With Jon Stewart」でも紹介された。
The Daily Show With Jon Stewart | Mon - Thurs 11p / 10c | |||
Tech-Talch - Chatroulette | ||||
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◇参考
・One on One: Andrey Ternovskiy, Creator of Chatroulette(Bits、NYTimes.com)
・New Site Unmasks Chatroulette Players(Bits、NYTimes.com)
・Chatroulette Dude: I Don’t Want to Sell. But I’d Like Google to Pay.(MediaMemo)
・17歳のロシア高校生が仕掛けた最もホットで奇妙なサービス“Chatroulette”(メディア・パブ)