米新聞社を大きく支えてきた広告売上げが、底なしのごとく落ち続けたからだ。このほどNAA(米新聞協会)から、正式に2009年第4四半期の米新聞社の広告売上高が公表されたが、プリント(新聞紙)広告売上もオンライン広告売上も以下の表とグラフのように落下速度が増す一方であった。

救いようのない結果である。ただし、四半期別の広告売上高の推移を見ていくと、少しは回復の兆しが見え始めている。四半期別の広告売上高は、14期連続して前年同期比がマイナス成長となっているが、マイナスの幅が少しずつ小さくなっている。

また、オンラインとプリントの各広告売上高の前年同期比を見ると、オンライン広告が明らかに回復してきている。09年第4四半期の前年同期比が-1%とほぼ下げ止まった。すでにNYTimesなどの大手新聞社では、オンライン広告売上げが10%前後のプラス成長を見せ始めている。今年は薄日が差すといったところか。でも、新聞社の広告売上げのまだ9割近くを占めるプリント(新聞紙)広告売上高は、09年の第4四半期でも前年同期比でマイナス25.6%とかなり厳しい状況にある。米新聞社が前途多難であることに変わりはなさそう。

◇参考
・It’s Official: 2009 Was Worst Year for the Newspaper Business in Decades(NYTimes.com)
・"Velocity of ad decline is moderating," NAA chief says of Q4 losses(News After Newspapers)