米IAB(Interactive Advertising Bureau)がPriceWaterhouse Coopersの協力で定期的にまとめる「 IAB Internet Advertising Revenue Report」の2009年版が、昨日公表された。
そのレポートによると、2009年の米国における広告売上高は、前年比3%減のマイナス成長となった。2001〜02年のネット(IT)バブル崩壊以来のマイナス成長である。

2003年以降はインターネット広告の急成長を前提にオンラインビジネスが展開されてきていただけに、多くのオンライン事業者はビジネスモデルの見直しを迫られていた。新聞サイトの有料化の動きが出てきたのも、そのためだ。だが、以下のグラフが示すように、2009年第4四半期から、インターネット広告市場が再び上昇気流の乗り始めている。

09年の四半期別の広告売上高は次のようになる。第1から第3四半期まで、3期連続して前年同期比マイナス成長であったが、第4四半期には+3%とプラス成長に戻っている。02年と03年のネットバブル崩壊期に8期連続してマイナス成長であったのに比べると、短期間に回復してきている。回復が鈍い新聞や雑誌などの伝統メディア広告とは対照的である。

また参考までに、同レポートに示されているインターネット広告の内訳を以下に掲げる。この中で目に付いたのは、検索(Search)広告が、09年に47%と08年の45%からシェアを伸ばしていることだ。売上高も107億ドルと、微増だが09年においてもプラス成長となった。やはり、グーグルは強いということか。

レポートを貼り付けることができるので、以下に。
IAB-Ad-Revenue-Full-Year-2009 -
◇参考
・Internet Ad Revenues Reach Record Quarterly High of $6.3 Billion in Q4 ’09(IAB)
・IAB Internet Advertising Revenue Report:2009 Full Year Results)
(IAB)
・IAB: Signs Of Recovery Emerging In Online Ad Spend(paidContent)