月額17.29ドルのThe Wall Street JournalのiPadアプリは、登録数が1万件に達した。有料版のユーザーはすべての記事にアクセスできる。また現在のWebサイトのように限定した記事しかアクセスできない無料のiPadアプリも出ているが、それを含めると6万4000人がWSJのiPadアプリをダウンロードしていることになる。
先週金曜日(5月28日)に、日本と同様、英国やオーストラリアでもiPadの販売が始まった。それに合わせて英国のThe Times紙とオーストラリアのThe Australian紙も、有料のiPadアプリで電子版の販売を始めた。英The TimesのiPadアプリの月額料金は £9.99(15ドル)であるが、早くも5000本もアプリがダウンロードされたという。The AustralianのiPadアプリ(月額4.99ドル)も4500人が購入したという。
iPadが爆発的な売れているといっても、iPadの保有者は世界で250万人くらい。まだ利用できるユーザーが限られているなかで、 News Corp.の有料電子新聞アプリの購入者が約2万人に達したことは、順調な出足といえる。ただ、現在のiPadユーザーには好奇心旺盛なギークな人が多いだけに、せっかくiPadを手に入れたのだから有料の電子新聞も試しておこうとする人も少なくないはず。アプリ型の電子新聞を定着させビジネスとして成立させていくには、Web版ニュースサイトの有料化も絡んで、かなり厳しいハードルが待ち構えている。
◇参考
・iPad News Figs: UK’s Times Sold 5,000, FT Shifted 130,000, WSJ 10,000 Subs
・Murdoch publications sell 20,000 iPad apps(The Australian)
・App for the Australian goes top of iTunes news pops(The Australian)