雑誌,新聞,TV,音楽・・・などの既存メディア業界はこぞって,オンラインサービス化を急いでいる。これまでの非オンライン事業が頭打ちになってきており,これからの収益拡大はオンライン事業に頼らざるえないからだ。
でも,現状のオンライン事業の売上規模はまだ小さい。平均的な米新聞社におけるオンライン売上高は,総売上高のわずか約3%に過ぎない。残り97%がプリント売上高となる。これは,2004年時点のデータである。その2004年以降,オンライン売上高が年率30%の急成長を示し,一方プリント売上高が年率4%で増える場合を想定すると,オンライン売上高がプリント売上高を上回るのは14年先の2018年となる。かなり先だ。これは,Poynter OnlineのRick Edmondsがはじいた予測である。
でも,プリント(新聞紙)売上高がこれからも4%増成長を維持するのはかなり厳しそう。移民国の米国では人口が今後とも増えていくとしてもだ。そこで,プリント売上高がゼロ成長と想定すると,オンライン売上高がプリント売上高と肩を並べるのは2016年頃となる。あまり変わらない。やっぱり米国の新聞社ですら,少なくとも今後10年間は,プリント(新聞紙)を主要事業としてやっていかざる得ないのか。
米国の新聞社の多くは,オンライン売上高の伸びが年率30%増という高度成長が続くことを前提にしている。これもちょっと無理があるのでは。でも,無理しないと生き残れそうもないし・・・。
Disney, Viacom ,CBS Corp., News Corp.,などの巨大メディアも,オンラインビジネスに力を入れ始めている。Economist.comの記事によると,これらの巨大メディアの2005年デジタル事業売上高は,総売上高の0.4%から1.6%とまだかなり小さい。例外的にTimeWarnerのデジタル売上比率が19%と高いが,これはAOL売上を組み込んでいるからだ。
Merrill Lynchのアナリストによると,Disney, Viacom , News Corp.,のオンライン売上高は,総売上高の8〜9%程度に 3〜5年以内に達すると見ている。オンライン売上比率が, 3〜5年以内に現在の1%から9%程度に跳ね上がるということは,年率100%増,つまり倍々ゲームでオンライン売上を伸ばしていくことになる。
伝統的な既存メディア企業のオンラインシフトが,これからさらに加速化していくのは間違いない。また,オンラインメディア市場ではGoogleやYahoo,Apple(iTune)などが割り込んできており,今後はこうしたアグリゲーターが主役になりかねない。数年後のメディア勢力図,すごいことになっていそう。
◇参考
・An Online Rescue for Newpapers?(Poynter Online)
・Net dreams(Economist.com)
2006年03月23日
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