こうした新聞サイトのブログは、外部ソーシャル(メディア)との架け橋となる重要な役割も果たしている。このため新聞サイトを有料化しても、一般にブログは誰もが無料でアクセスできるようにしている。代表的な有料サイトであるWSJやFTでも同じである。来年1月にサイトの有料サービスを開始するNYタイムズも、課金の壁によってソーシャルシェアリングに悪影響を及ぼさないようにしたいという。例えば、NYTimes.comのブログは有料化の対象から外す予定である。
ところが、FT(フィナンシャルタイムズ)のサイトが、“Money Supply”と称する人気ブログを課金の壁で囲い込み、有料記事にしてしまったのだ。FT.comのブログ案内ページ(http://www.ft.com/comment/blogs)を見ればわかるように、FTのブログもなかなか充実している。FT.comは有料サイトであるが、これまでこうしたブログはタダで閲覧できていたのだ。
先週末から、上のブログ案内ページに出ているブログ“Money Supply”のブログ見出しをクリックすると、以下のように課金の壁で遮られた。現時点で課金の壁で囲い込んだブログは、“Money Supply”だけのようである。
どうも、今回のブログの有料化は実験的な試みかもしれない。ここでも裏技があって、このURL(http://blogs.ft.com/money-supply/)からMoney Supplyにアクセスすれば、以下のように課金の壁に邪魔されないで、ブログ記事を無料で閲覧できる。
◇参考
・The FT’s experiment with paywalled blogs(Reuters)
・Financial Times begins moving its blogs behind paywall(sfnblog.com)
・Social sharing will not be affected by paywall, Chairman of NYT says(editorsweblog.org)
・WSJとFTの両新聞サイト,いまだに有料記事がタダで読み放題(メディア・パブ)