会社の顔となる企業のブランドサイトも、ユニークユーザー数が伸び悩んでいるサイトが少なくない。ところが最近、Facebookのファンサイトをうまく利用できた企業が、すごい勢いで新規ユーザーを確保し始めているようである。
食料や飲料会社のファンサイトで、ファン数の多いトップ10社を、AdAgeが以下のように表で紹介している。ファン数と一日当たりのファン増加数である。

(ソース:DBM/Scan:AdAge)
同じ10社のファンサイトについて、Famecountのデータを示す。ファン増加数はAdAgeの数値と大きく異なっている。測定日が違うためかな?

(ソース:Famecount、2010.8.24)
ともかく驚くのは、企業ブランドのファンサイトなのに、この2ヶ月から3ヶ月の間に凄い勢いで新規ファン数を増やしていることだ。トップ4の企業ファンサイトはいずれも、この1ヶ月間だけで150万人以上の新規ファンを積み上げている(Famecountのデータより)。各ファンサイトのファン総数も数百万人から1000万人台と、これまでの企業サイトでは達しえない規模を実現している。
米国市場での特定コンシューマ分野においては、企業サイトの主流がこれまでの自社サイトよりもFacebookサイトにシフトしていこうとしているのかもしれない。実際に上のトップ10に入った企業の中には、ファンサイトでファン数を爆発的に増やしているのに、従来の企業サイトのユニークユーザー数をこの1年間で半減させた企業もあった。でも、企業ブランドのファンサイトを設けても必ずしもうまくいくわけではない。従来の企業サイトと違って、ファンサイトではファン(ユーザー)の要望に応えて絶えず頻繁に更新を続けなければならないし、次々とイベントも仕掛けていかなければならないだろう。
◇参考
・What Happens When Facebook Trumps Your Brand Site?(AdAge)
・ソーシャルWebの台頭により企業サイトが目的地でなくなる(メディア・パブ)