Pewの調査では、オンラインユーザーや新聞購読者に限定しないで、ランダムサンプルした大人を対象に電話インタビューを実施している。今年のデータは2010年6月8日〜28日に、18歳以上の大人3006人を相手に電話インタビューした結果である。
図1と図2が示すように、ニュース情報に接するメディアとして、今年に入って新聞が最下位に転落している。予想されていたが、やはり衝撃的な結果である。図1は、調査回答者がニュース情報を得るために昨日接触したメディア(複数回答)の割合である。
・Watched news on TV:58%
・Any web or mobile news:44%
・Listend to radio news:34%
・Got news online:34%
・Read a newspaper:31%
●図1
●図2
上の図2は、昨日ニュース情報を得るために費やしたメディア別の時間である。ここでも今年は、新聞メディアに接する時間が10分と最も少なくなった。一方で注目すべきは、ニュース情報に接する総時間が回復してきていることだ。図3に示すように、2006年〜2008年の平均時間が67分であったのが、今年は70分に増えている。特に30歳〜49歳の働き盛りの人たちのニュースニーズが高まっている。
●図3
またニュース接触の行動パターンも変わってきている。図4のように、決まった時間にまとめてニュース情報に接する人の割合が激減しているのに対し、思い立ったときにランダムにニュース情報と接する人が増えている。そういえば、昔はお父さんが出勤前にコーヒーを飲みながら新聞を読んでいたし、出勤しても新聞を読んでからおもむろに仕事に取りかかっていた。このようなのどかな光景はめっきり減ってきた。ということもあって、紙の新聞の出番が少なくなっているのも仕方がないか。
●図4
また新聞購読者の中でも、新聞紙だけを読む人が激減しており、オンライン版のニーズが着実に増えている。
●図5
◇参考
・Americans Spending More Time Following the News(The Pew Research Center for the People & the Press)