企業(ブランド)は、特定個人を対象とするDMにより、消費者ニーズの把握や商品の販促などを行っている。急激に台頭してきたSNSやツイッターが、これからのオンラインマーケティングのあり方に新風を吹き込んできている。そこで、デジタルDM会社のExactTargetが、Eメールの定期読者、フェースブック(ファンページ)のファン、それにツイッターのフォロワーについて、比較検討した調査レポートを公開していたので、その一部を紹介する。詳細は16ページのレポート(pdfファイル)で。
まず、米国のオンライン消費者の何%が、企業(ブランド)が提供するマーケティングサービスを利用しているかである。やはり伝統的なメールマーケティングが広く浸透していることもあって、93%の人がEメールの定期読者になっていた。次にフェースブック(ファンページ)のファンには、オンライン消費者の38%が仲間入りしていた。だが企業(ブランド)のツイッターアカウントにフォローしている人は、オンライン消費者の5%とまだまだ少ない。
また、毎日Eメールを利用しているユーザーの96%は、少なくとも一つのブランドメールの定期読者になっていた。毎日フェースブックを使っているユーザーの68%は、少なくとも一つのブランドのファンになっていた。さらに毎日ツイッターを利用するユーザーの68%は、少なくとも一つのブランドアカウントのフォロワーになっていた。最近になって加速度的に、企業(ブランド)のファンページのファン数や企業アカウントのフォロワー数が増え始めているので、実際は表の数値より大きくなっているのではなかろうか。

次は、ブランドの定期読者やファンやフォロワーになってから、そのブランドの商品をもっと購入するようになったかの質問に対して、Eメールの定期読者の27%、フェースブックファンの17%、それにツイッターフォロワーの37%が、そうだと答えた。ツイッターフォロワーはまだ絶対数が少ないものの、商品購入の割合が高いということか。

次も同じく定期読者やファンやフォロワーになってから、ブランドをもっとリコメンドするようになったかどうかの問いに対する答えである。Eメールの定期読者の24%、フェースブックファンの21%、それにツイッターフォロワーの33%は、もっとリコメンドするようになったようだ。

最後の表は、定期読者やファンやフォロワーになった動機を調べた結果である。ブランドの割引情報やプロモーション情報を得るためが動機の一つとEメール定期読者の67%が答えたの対し、フェースブックファンは40%でツイッターフォロワーは31%であった。

今回のレポートでは全体に納得できない点や不明な点も少なくない。でも、これまでのEメールとソーシャルなSNSやツイッターとでは消費者への対応の仕方も変わるだろうし、またそれぞれの特徴を生かしたシナジー効果も検証していく必要がありそう。
◇参考
・The Collaborative Future(ExactTarget)、pdfファイル
・Follower, Fan or Subscriber: Who’s a Better “Friend” to a Brand?(SocialTimes)
・Are Twitter Followers Better Than Facebook Fans?(eMarketer)