売上高は8億3180万ドルで,同3.3増と増収であった。昨年買収したAbout.comが底上げに貢献している。About.comを含まないと,同0.7%増の増収に留まる。売上高の7割弱を占める広告売上高は同3.9%増の5億5000万ドルであったが,About.comを含まないと0.7%増と微増になる。販売売上高は前年同期比0.3%増とほとんど増えていない。
インターネットへの依存は高まっている。Webサイトの広告売上高は,同23%増で順調に伸びていると見ている。総売上高のうちインターネット売上高
の占める割合は,前年同期の4.5%から今年は7.5%に跳ね上がった。もちろんAbout.comが大きく貢献している。
媒体別に見ると,New York Times Groupの売上高は同2.2%増の5億432万ドルでまずまずであったが,New England Media Groupは同5.6%減の1億5124万ドルと大幅に落ち込んだ。特にNew England Media Groupの広告売上高は同7.2%減と深刻だ。基幹媒体のBoston Globeの不振が響く。ボストンのハイテク色の濃い土地柄でブロードバンドも浸透している。紙離れが先行しやすい都会といえる。そこで,Boston Globeは,myBuyline.com を立ち上げ,映画(DVDタイトル),音楽,書籍などのオンライン販売を始めた。EC(電子商取引)に乗り出すことになったのだ。
◇参考
・The New York Times Company Reports 2006 First-Quarter Results (プレスリリース)
・NY Times Profit Falls in First Quarter(AP)
・New York Times profit declines(MarketWatch)