Dow Jonesが発表した1-3月期決算では,売上高が前年同期比9.7%増の4億5220万ドルと,すこし元気を戻してきたようだ。営業利益は140万ドルと前年の1700万ドルから大幅に落ち込んだが,これはリストラ費用を計上しているため。リストラ経費を除くと,同31.5%増の2230万ドルとなる。
同社は2月に,チャンネル別に組織再編したばかり。新しい部門別の売上高(営業利益)は次の通り。
・Consumer Media :2億7573万ドル(-242万ドル)
・Enterprise Media:9686万ドル(2352万ドル)
・Community Media:7963万ドル(1033万ドル)
Consumer Media 部門には,WSJやBarronの紙媒体だけではなくて,WSJ.comやMarketWatchのWeb媒体も組み入れられている。同社の中核部門なのににマイナスとなっているのは,紙媒体の赤字分が大きいため。それでも,1年前に比べ450万ドルも改善している。
オンライン広告売上は,前年同期比26%増と順調に伸びている。WSJ.comの有料購読者数は,1年前の73.1万人から現在は76.1万人へ。
サイトの月間ユニークユーザー数は,WSJ.comが395万人(昨年は364万人),MarketWach.comが576万人(昨年は716万人)であった。MarketWach.comのユニークユーザー数が1年間で150万人近く減っているのが気になる。同社はページビューは増えているので,大丈夫としているが(Dow JonesのMarketWatch買収,失敗であったとの声も)。
◇参考
・Dow Jones Reports Improved Revenue(プレスリリース)
・FIRST QUARTER 2006 EARNINGS SCHEDULE(プレスリリース)
・Dow Jonesの組織再編,WSJの紙媒体とWeb媒体が同一部門に(メディア・パブ)
・下り坂の紙媒体と上り坂の電子媒体,Dow Jonesでも明暗がくっきり(メディア・パブ)
Dow Jones 2006.1-3月期決算