一般の中国人は,政府管轄のメインストリームメディアよりも、ブログなどのソーシャルメディアを信用するようになっている。ソーシャルメディアのほうが世論形成にも影響力を持つ。それだけに政府もソーシャルメディアなどの動きを監視し、政府にとって都合のよい方向に世論を誘導させるために、必死にコントロールしている。FacebookやTwitter、YouTubeなどをブロックしているのもそのためでもある。
だが今や中国のインタネット人口は4億人を超える。ソーシャルメディアを思うがままにコントロールするのが難しくなってきている。“Bloody Maps”と称する地図も、ソーシャルメディアと市民の連携によって生まれてきた。以下は,中国全土で起こっている住居強制立ち退きに伴う事件をグーグルマップ上にプロットし、まとめたものである。(この地図はWidgetを貼り付けたので、実際に拡大やクリック操作が可能)
在较大的地图中查看血房地图开放版
この地図の作成は匿名のブロガーの音頭で始まっており、多くのオンラインボランティア(市民ジャーナリズム)の協力によって、中国で繰り広げられている不法な逮捕とか建物の破壊などの事件を集め、グーグルマップ上にプロットしたものだ。それぞれのマークの上をクリックすると、事件の概略とそれを伝えるソーシャルメディアが紹介されている。以下のその一例を示す。
10月8日に2種の地図(a “revised” versionとan “open” version)を公開した。地図には130件の事件をカバーし、47万6000回の閲覧があったという。各事件は解決されたことが明らかになれば、地図上から取り除いていくという。こうなると動きが変わってくる。この地図プロジェクトがついに、中国国営新華通信社(Xinhua News Agency)でも紹介された。
◇参考
・Social media and citizen journalism help chart China’s violent land grabs(Jounalism.co.uk)
・Chinese blogger puts "blood-stained" developments on the map( Xinhua News Agency)