Google Trendsは,特定の用語(キーワード)について,国別,地域別,言語別にネットユーザーの関心度をグラフで示してくれるサービスである。過去2年間に渡る検索エンジン問い合わせ数とニュース本数を,時系列に表示してくれる。キーワードのトレンドが読みとれる。
Googleは検索エンジンサービスを介して,世界中から来る検索問い合わ情報(コンテンツ)を掻き集めている。その膨大なコンテンツが貴重なマーケッティング情報になるのは言うまでもない。今回のGoogle Trendsは,その一部を,あたかも還元という形で,ユーザーへ公開したものと言える。Googleらしい,うまいやり方である。
実際に,試してみた。“Google Trends”の検索窓に,調べたい用語を入力すればよい。複数の項目を比較したければ,カンマで区切って入力する。例として,「japan,china」を入力してみた。世界各国の人が,日本と中国のどっちに関心を寄せているかを調べてみた。
*クリックで拡大表示*
全世界で見れば,検索問い合わせ本数もニュース本数も中国が日本を上回る。都市別では,香港は当然として,華僑の多いシンガポールなどは,中国への関心が圧倒的に高い。しかしバンコックは逆に,日本が大きく中国を上回っていた。オーストラリアの主要都市は,日本と中国に対する関心度はほぼ同等のようだ。
米国で調べてみると,やはり米国人の目は日本よりも中国に向いている。都市別では,日本のほうに関心を抱いている都市は,日系人の多いホノルルくらいである。ニューヨークやワシントンとなると,中国への関心度は日本への関心度に比べ倍近い。
国別に調べると,欧米ではほとんどの国で,中国への関心のほうが高い。南米でもブラジルもそうだが,中国の圧勝だ。日本への関心が高い国としては,タイが目立つ。親日国家のトルコは,日本と中国はほぼ互角だった。意外だったのは韓国で,中国よりも日本に関心を寄せている。両国間でいろんなことがあるので,日本の動向が気になるのだろう。
商品の市場調査にも威力を発揮しそうだ。「ipod、psp、xbox」を比較してみたが,国や都市によって,違いが浮き彫りになり面白い。
◇参考
・New Google Search Technologies Make Information Easier to Discover, Organize and Share(プレスリリース)
・Yes, we are still all about search
面白いサービスですよね。ちなみに、ipod,psp,xboxに触発されて、ps3,wiiでクエリ投げてみたらなぜかwiiの結果が表示されず。検索されてないんですかね