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2006年05月12日

Google Trends,マーケッター必須のツールに

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 “Google Trends”は企業のマーケッターにとって必須のツールになりそうだ。Googleが始めたベータ版サービスであるが,特にグローバルな市場調査に役に立つだろう。

 Google Trendsは,特定の用語(キーワード)について,国別,地域別,言語別にネットユーザーの関心度をグラフで示してくれるサービスである。過去2年間に渡る検索エンジン問い合わせ数とニュース本数を,時系列に表示してくれる。キーワードのトレンドが読みとれる。

 Googleは検索エンジンサービスを介して,世界中から来る検索問い合わ情報(コンテンツ)を掻き集めている。その膨大なコンテンツが貴重なマーケッティング情報になるのは言うまでもない。今回のGoogle Trendsは,その一部を,あたかも還元という形で,ユーザーへ公開したものと言える。Googleらしい,うまいやり方である。

 実際に,試してみた。“Google Trends”の検索窓に,調べたい用語を入力すればよい。複数の項目を比較したければ,カンマで区切って入力する。例として,「japan,china」を入力してみた。世界各国の人が,日本と中国のどっちに関心を寄せているかを調べてみた。
Google trends0605.JPG 
*クリックで拡大表示*

 全世界で見れば,検索問い合わせ本数もニュース本数も中国が日本を上回る。都市別では,香港は当然として,華僑の多いシンガポールなどは,中国への関心が圧倒的に高い。しかしバンコックは逆に,日本が大きく中国を上回っていた。オーストラリアの主要都市は,日本と中国に対する関心度はほぼ同等のようだ。

 米国で調べてみると,やはり米国人の目は日本よりも中国に向いている。都市別では,日本のほうに関心を抱いている都市は,日系人の多いホノルルくらいである。ニューヨークやワシントンとなると,中国への関心度は日本への関心度に比べ倍近い。

 国別に調べると,欧米ではほとんどの国で,中国への関心のほうが高い。南米でもブラジルもそうだが,中国の圧勝だ。日本への関心が高い国としては,タイが目立つ。親日国家のトルコは,日本と中国はほぼ互角だった。意外だったのは韓国で,中国よりも日本に関心を寄せている。両国間でいろんなことがあるので,日本の動向が気になるのだろう。

 商品の市場調査にも威力を発揮しそうだ。「ipod、psp、xbox」を比較してみたが,国や都市によって,違いが浮き彫りになり面白い。


◇参考
・New Google Search Technologies Make Information Easier to Discover, Organize and Share(プレスリリース)
・Yes, we are still all about search


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posted by 田中善一郎 at 10:03 | Comment(1) | TrackBack(2) | マーケティング 広告
この記事へのコメント
トラックバックさせていただきました。
面白いサービスですよね。ちなみに、ipod,psp,xboxに触発されて、ps3,wiiでクエリ投げてみたらなぜかwiiの結果が表示されず。検索されてないんですかね
Posted by tkt33 at 2006年05月15日 01:47
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Google Trendsで遊ぶ
Excerpt: 昨日紹介した Google Trends は、いろいろ遊びがいのあるサービスのよ...
Weblog: 秋元@サイボウズ研究所プログラマーBlog
Tracked: 2006-05-12 16:55

アンドロイドは電気羊の夢を見るか
Excerpt:  先日またもや、Googleの新サービスGoogle Trendsがリリースされた。  入力されたキーワードに対して、2004年以降どれだけのクエリが投げられたか、ということをグラフ化して教えてくれ..
Weblog: 音のない声
Tracked: 2006-05-15 01:44
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