国内および国際ニュースを得るための主要メディアは何か。米Pew(the Pew Research Center for the People & the Press)が毎年実施している調査結果が新年に公表されたので、まずその結果を見てみよう。調査は2010年12月1日〜5日に実施。無作為に選んだ18歳以上の米国在住の大人1500人を対象に電話聞き取りを行った。1500人のうち500人は携帯電話での聞き取りであった。最初のグラフでは、調査対象者に主に利用するニュースメディアを最大二つまで答えさせている。過去10年間の推移が示されている。
目に付くのは、ニュースソースとしてインターネットに依存する人が41%と、一昨年(09年)の35%から大きく跳ね上がったこと。2007年の24%から比べると17ポイントもアップしたことになる。一方テレビは2010年は66%と、09年の70%から4ポイントもダウンしている。また、新聞はこの03年から一貫して下げ続けおり、下げ止まることはなさそう。さらに今年から、スマートフォンやタブレット端末に向けてのニュース配信が本格化し、動画ニュースも充実してきている。ニュースソースとして、新聞離れだけではなくて、テレビ離れも一気に進むのは避けられそうもない。
その前兆は、次の年齢層別のグラフからも明らかに読み取れる。18-29歳の若年層、いわゆるデジタルネイティブ層では、インターネット利用がテレビ利用をついに追い抜いた。新聞(紙)は相手にされなくなっている。この傾向が2010年に入って、30-49歳層や50-64歳層にもはっきりと現れていることだ。また驚くことは、働き盛りの30-49歳層において、デジタルネイティブ層と同じように、新聞紙離れが急速に進んでいることだ。2010年にはインターネットで主にニュースを取得している割合が48%と増えたのに対し、新聞に頼る人が22%と落ち込んでいる。
高学歴で高所得者層が主にどのニュースメディアに接触しているかは、社会的影響力や広告メディアの観点からも興味深い。やはりというか、高学歴、高所得者層でも新聞離れが進んいた。さらに今年中にテレビ利用がインターネット利用に追い抜かれるのは間違いなさそう。
◇参考
・Internet Gains on Television as Public's Main News Source(Pew、Survey Reports)
>若者は完全にインターネット依存に
そういうのを「依存」と言うのですかね?
むしろ未だに「テレビに依存」とか「新聞に依存」の人たちもいるということでは?
つまり、「高齢者は未だに新聞やテレビに依存」とも言えるでしょう。
>新聞(紙)は相手にされなくなっている。この傾向が2010年に入って、30-49歳層や50-64歳層にもはっきりと現れていることだ。
だとしたら、特に「若者は」という話でもないでしょう。
>また驚くことは、働き盛りの30-49歳層において、デジタルネイティブ層と同じように、新聞紙離れが急速に進んでいることだ。
それを「驚くこと」と表現するセンスがわからない。
要するに、働き盛りにとっても、(紙の)新聞は情報源として不満点が多いということなんですがね。
>高学歴、高所得者層でも新聞離れが進んいた。
「高学歴、高所得者層でも」じゃないでしょ。
記事の一番下にある表を見ると、インターネットの割合と新聞の割合が一番離れているのは高学歴層・高所得者層じゃありませんか。(低学歴者層・低所得者層ではこれらの割合があまり変わらない)
だから、むしろ、高学歴層・高所得者層こそが、「インターネット>新聞」という状況なのですよ。
(>は矢印ではなくて不等号です)
テレビに未来があるとしたら、
情報番組では最後に結論を持ってこず、
先に結論から述べるべきだ。
急速な変化は、十分に「驚くこと」でしょう。
日本列島がガラパゴス化だな。
ネット依存という言葉に、私も違和感を感じましたよ。ネットを利用するために、我々はお金を払っているのに、利用したら「依存」と表現されるのは不快。
テレビは無料で垂れ流されているので、そちらを長時間見る方が「依存」という言葉にピッタリな気がする
少なくとも恣意的に操作されている新聞やTVの情報よりネットの情報の方が信頼できます。
もちろん、嘘を嘘と見抜く能力は必要ですが、様々な情報を統合して「考えて」答えを出すことができるネットはすばらしいと思いますが。