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2011年01月05日

新聞離れに次いでTV離れが加速化、若者は完全にインターネット依存に

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 米消費者が利用する主要ニュースメディアとして、新聞離れとテレビ離れが進み、それに代わってインターネットシフトへ。この流れは10年近く続いており、2009年に少し小休止に入ったものの、昨年(2010年)から再び加速化し始めている。

 国内および国際ニュースを得るための主要メディアは何か。米Pew(the Pew Research Center for the People & the Press)が毎年実施している調査結果が新年に公表されたので、まずその結果を見てみよう。調査は2010年12月1日〜5日に実施。無作為に選んだ18歳以上の米国在住の大人1500人を対象に電話聞き取りを行った。1500人のうち500人は携帯電話での聞き取りであった。最初のグラフでは、調査対象者に主に利用するニュースメディアを最大二つまで答えさせている。過去10年間の推移が示されている。

NewsMediaPew2010a.jpg

 目に付くのは、ニュースソースとしてインターネットに依存する人が41%と、一昨年(09年)の35%から大きく跳ね上がったこと。2007年の24%から比べると17ポイントもアップしたことになる。一方テレビは2010年は66%と、09年の70%から4ポイントもダウンしている。また、新聞はこの03年から一貫して下げ続けおり、下げ止まることはなさそう。さらに今年から、スマートフォンやタブレット端末に向けてのニュース配信が本格化し、動画ニュースも充実してきている。ニュースソースとして、新聞離れだけではなくて、テレビ離れも一気に進むのは避けられそうもない。

 その前兆は、次の年齢層別のグラフからも明らかに読み取れる。18-29歳の若年層、いわゆるデジタルネイティブ層では、インターネット利用がテレビ利用をついに追い抜いた。新聞(紙)は相手にされなくなっている。この傾向が2010年に入って、30-49歳層や50-64歳層にもはっきりと現れていることだ。また驚くことは、働き盛りの30-49歳層において、デジタルネイティブ層と同じように、新聞紙離れが急速に進んでいることだ。2010年にはインターネットで主にニュースを取得している割合が48%と増えたのに対し、新聞に頼る人が22%と落ち込んでいる。 

NewsMediaPew2010b.jpg

 高学歴で高所得者層が主にどのニュースメディアに接触しているかは、社会的影響力や広告メディアの観点からも興味深い。やはりというか、高学歴、高所得者層でも新聞離れが進んいた。さらに今年中にテレビ利用がインターネット利用に追い抜かれるのは間違いなさそう。

NewsMediaPew2010c.jpg



◇参考
・Internet Gains on Television as Public's Main News Source(Pew、Survey Reports)



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posted by 田中善一郎 at 13:24 | Comment(7) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
この記事へのコメント
この記事、おかしな表現が多いですね。

>若者は完全にインターネット依存に

そういうのを「依存」と言うのですかね?
むしろ未だに「テレビに依存」とか「新聞に依存」の人たちもいるということでは?
つまり、「高齢者は未だに新聞やテレビに依存」とも言えるでしょう。


>新聞(紙)は相手にされなくなっている。この傾向が2010年に入って、30-49歳層や50-64歳層にもはっきりと現れていることだ。

だとしたら、特に「若者は」という話でもないでしょう。


>また驚くことは、働き盛りの30-49歳層において、デジタルネイティブ層と同じように、新聞紙離れが急速に進んでいることだ。

それを「驚くこと」と表現するセンスがわからない。
要するに、働き盛りにとっても、(紙の)新聞は情報源として不満点が多いということなんですがね。


>高学歴、高所得者層でも新聞離れが進んいた。

「高学歴、高所得者層でも」じゃないでしょ。
記事の一番下にある表を見ると、インターネットの割合と新聞の割合が一番離れているのは高学歴層・高所得者層じゃありませんか。(低学歴者層・低所得者層ではこれらの割合があまり変わらない)

だから、むしろ、高学歴層・高所得者層こそが、「インターネット>新聞」という状況なのですよ。
(>は矢印ではなくて不等号です)

Posted by 田吾作 at 2011年01月05日 15:53
若者はただ最も新しい情報を得たいだけでは?更新され続けるサイトの方が他人の意見も聞くことができるので理解の幅が広がる。このように、考える者までも、TV・新聞離れなどいけないことをしているように言われるのはどうかな。
Posted by 夜桜 at 2011年01月05日 16:44
単位時間内に獲得できる情報量はどうだろう?

テレビに未来があるとしたら、
情報番組では最後に結論を持ってこず、
先に結論から述べるべきだ。
Posted by TV at 2011年01月06日 07:38
「インターネット依存」も「TV・新聞離れ」も、別に悪意的表現じゃないでしょうに…。
急速な変化は、十分に「驚くこと」でしょう。
Posted by at 2011年01月06日 18:19
既存のメデイアは終わりです。
日本列島がガラパゴス化だな。
Posted by at 2011年01月07日 10:01

ネット依存という言葉に、私も違和感を感じましたよ。ネットを利用するために、我々はお金を払っているのに、利用したら「依存」と表現されるのは不快。
テレビは無料で垂れ流されているので、そちらを長時間見る方が「依存」という言葉にピッタリな気がする
Posted by at 2011年01月08日 23:11
TVも新聞も役割を終えたんじゃないでしょうか?
少なくとも恣意的に操作されている新聞やTVの情報よりネットの情報の方が信頼できます。
もちろん、嘘を嘘と見抜く能力は必要ですが、様々な情報を統合して「考えて」答えを出すことができるネットはすばらしいと思いますが。
Posted by at 2011年01月27日 20:45
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