2011年01月23日

米国の電子書籍市場、上昇気流に乗る

 電子書籍が上昇気流に乗り始めた。あくまで米国市場での話だが・・・。

 米出版協会(AAP:Association of American Publishers)によると、2010年1月〜11月の電子書籍売上高(厳密には、2010年大手出版社14社の電子書籍卸出荷額)は3億8670億ドルに達し、12月分も加えた年間の電子書籍売上は4億5000万ドル近くまで上乗せできそうだ。以下のグラフでも明らかなように、2010年は電子書籍が本格離陸した年といえそう。電子書籍売上が全書籍売上の10%近くまで占めるようになってきている。

EBook2010US.jpg
(2010年は予測値。)


 米国の電子書籍市場の立ち上げを牽引してきたのは、やっぱりアマゾンのeリーダーKindleである。Kindleの初出荷は2007年11月19日であったが、一般の書籍ユーザーにも広く普及し始めたの2010年からでなかろうか。2010年の販売台数は710万台と、The San Francisco Chronicleは見ている。また今年には少なくとも1230万台のKindleを売ると推測している。アマゾンでのKindle関連売上高(eリーダー売上+電子出版売上)は、今年が33億ドル(アマゾンの全売上高の8%)で、2013年が70億ドル(アマゾンの全売上高の11%)に増えていくという。

 ただし、電子書籍市場がいつまでもアマゾンの独壇場であるとは限らない。昨年からeリーダーが続々と誕生しているし、電子出版を販売するサイトも増えてきている。米国では、ベストセラーを始めとして電子書籍の品ぞろえが充実し、しかもたいてい紙の書籍よりもかなり安く購入できるという環境が整っているので、ユーザーにとっての電子書籍のありがたさがわかりやすい。アマゾンの書店では、ベストセラー(トップ10)の書籍の売上数で、電子書籍版が紙の書籍の倍以上となってきたというのも、うなずける。

◇参考
Amazon Expected To Sell 12 Million Kindles In 2011(eBOOK Newser)
E-book Sales Rise Nearly 130% in November(Publishers Weekly)
posted by 田中善一郎 at 23:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 出版 雑誌
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/182142389

この記事へのトラックバック