ところが,米B2B出版社のCEO達は,「長いトンネルを抜け出せた」と長期低迷から脱し,今年はV字回復すると強気だ。
先月末に米Folioが公表した“survey of b-to-b magazine CEOs”によると,B2B出版は2005年から回復基調に戻り,2006年は急成長するとのことだ。このレポートは,B2B関連出版社のCEOを対象にアンケート調査した結果である。974人にアンケートを出し,310人から有効回答を得た(回収率32%)。
2005年は,回答者の7割が増収を達成したという。オンライン事業の後押ししだけではなくて,プリント事業も頑張ったようだ。相次ぐ雑誌休刊にもかかわらず,プリント事業が売上増に貢献したとする出版社が多かった。
2006年となると,CEOの8割近くもが増収と見込んでいる。今年の売上高は,CEOの6%が前年比30%増,CEOの42%が前年比10%〜29%増,そしてCEOの22%が前年比5%〜9%増と答えた。成長率の高い事業は,2005年はprint, events, online , rich mediaの順であったが,今年はonline, print, events, rich mediaと変わる。だがCEO達は,2006年もプリント事業の踏ん張りを期待しているようだ。回答者の69%は,新規クライアントからのプリント媒体広告売上が増えると見ている。
Folio自体が出版業界メディアだし,回答者が出版業界のCEOだから,この結果を鵜呑みするのは良くないかもしれない。だが今年は,好景気を背景にB2B出版業界にも晴れ間が見えることになりそう。つかの間の晴れ間でないことを期待したいが。
◇参考
・CEO Survey: B-To-B Renewal(Folio)