米出版協会(AAP:Association of American Publishers)の発表によると、2010年は電子書籍が本格離陸した年となった。電子書籍売上が全書籍売上の8.3%まで占めるようになってきている。今年前半にも10%越えは間違いないだろう。

(the Association of American Publishers:AAP)
アマゾンのキンドル版を中心に電子書籍の売上が急激に増えてているのだが、今の勢いが続けば、2〜3年以内に電子書籍売上が全書籍売上の25%に達するとの強気な予測が出てきている。こうした流れの中で、NYタイムズも書籍のベストセラー覧に電子書籍を加えることを検討し、昨年の10月の記事で2011年早々にも実施することを宣言していた。そして先週から始まった。
電子書籍のフィクション部門とノンフィクション部門のそれぞれの売上ランキングが出ている。従来からのハードカバー書籍のランキングも継続して載せている。さらに、電子と紙の書籍を足し合わせた「COMBINED PRINT & E-BOOK FICTION」と「COMBINED PRINT & E-BOOK NONFICTION」のそれぞれのランキングも掲載されている。
以下に、電子書籍とハードカバー書籍の最新ランキングを転載しておく。

電子書籍とハードカバー書籍におけるフィクション部門とノンフィクション部門のそれぞれのベストセラー(1位)が、同じであった。フィクション部門の「TICK TOCK」とノンフィクション部門の「UNBROKEN」は、アマゾン書店で次の価格で販売されていた。「TICK TOCK」のハードカバー版は14.57ドル、キンドル版は12.99ドルであった。また「UNBROKEN」のハードカバー版は13.99ドル、キンドル版は9.99ドルであった。
新刊の場合、電子書籍(キンドル版)とハードカバー書籍の価格は意外と差が小さかったが、時がたつにつれて電子書籍の価格が値下がりする傾向がみられる。


◇参考
・New York Times Announces the Best-Selling Ebooks(Beyond Black Friday)
・New York Times Ready To Release Its First Ebook Best Sellers List(Media Source)
・AAP Publishers Report Strong Growth in Year-to-Year, Year-End Book Sales(AAP)
・Times Will Rank E-Book Best Sellers(NYTimes.com)