ツイッターの性格上、それはそれで良い。でもツイッターをマーケティングや各種活動のツールとして活用している人達にとっては、より多くのユーザーのアテンションを獲得していきたい。それに関連する興味深い論文「Who Says What to Whom on Twitter」が10日ほど前に紹介され、少し話題になった。 Yahoo Labsのリサーチャーと Cornell Universityとの協力で実施した調査論文である。多くの人からフォローされているエリートユーザー(アカウント)リストを2009年7月から作り、それらをmedia, celebrities, organizations そして bloggersの4グループに分けた。調査の結果によると、そのエリートとした2万人のユーザーからのツイートが、世界中でアクセスされた全ツイートの50%を占めるという。つまり、ツイッター内の全アテンションの約50%が、2万人(ツイッター人口の0.05%以下)のエリートユーザーのツイートに集まっているのである。ツイッターにおける情報の流れは、平等でもフラットでもないということである。
このトレンドは、特に米国では加速化しているようだ。フォロワー数の多いエリートユーザーのトップ10は次のようになる。
*Top Twitter Users, Worldwide(月間増加数と総フォロワー数)

ただし必ずしもフォロワー数に応じてアテンションを多く集めているとは言い切れない。でもこのクラスとなると、今もフォロワー数が増え続けており、アテンションも多く集めてきているに違いない。最近フォロワー数が900万人を突破したLady Gagaはこの1年間でフォロワー数を2.7倍にしたし、Justin Bieberにいたっては5.2倍も年間で増やした。米国の一部セレブにとってツイッターは、ファンと直結する強力なマスメディアとなっている。
プロのスポーツ選手も熱心で、バスケットボール選手のShaqは3,674,364人、サッカー選手のRicardo Kakà(ブラジル)は3,279,052人、自転車ロードレース選手のLance Armstrongは2,787,066人のファンをフォロワーとして確保している。メディア分野とブランド(企業や商品)分野のエリートユーザーを、フォロワー数順に並べた表を以下に。
*Media

*Brand

また米Time誌のサイトでは、ツイッターのエリートユーザー140人(140 Best Twitter Feeds)をノミネートし、先週から人気投票を始めている。以下の分野のエリートユーザーが掲げられている。
・Authors
・Business
・Celebrities
・Comedians
・Companies
・Fictional Characters
・Health and Science
・News Feeds
・Politicians
・Pundits and Commentators
・Satire
・Shopping and Coupons
・Sports
・Technology
投票の途中経過も公開されている。
国内では、孫正義氏のアカウントで4月に入ってフォロワー数が100万人を超えた。ブランド分野ではユニクロが15万6000人、セレブ分野では浜崎あゆみが47万人、メディア分野では毎日jp編集部が48万人、政治分野では断トツの鳩山由紀夫氏が65万人。それにネット界隈(ツイッター界隈)の有名人が、多くのフォロワーを集めている。
◇参考
・Who Says What to Whom on Twitter(Yahoo Research)
・Twitter as Media: Yes, Celebrities and Brands Still Matter(GigaOM)
・グローバル・マーケティング、ツイッターとフェースブックの利用が活発に(メディア・パブ)
・What is Twitter, a Social Network or a News Media?(an.kaist.ac.kr)
・#numbers(twitter blog)