TBGのレポート「 Global Facebook Advertising Report for Q2 2011」は、2011年第2四半期における同社のクライアント167社(21ヵ国)の2000億インプレッションを分析した結果である。
企業ブランドのFacebook Pageは、企業のファンを増やすためのブランドキャンペーンの場である。下のグラフは、Facebook Pageでの企業キャンペーンの効果が高まっていることを示している。第2四半期では、企業におけるキャンペーンでFacebook Pageのインプレッション数が約半分を占めるようになっている。

企業ブランドのFacebook Pageにおけるコンバージョン率とClick Through Rates (CTR)は、当然のようにファンとノンファンとでは大きく異なる。ターゲティングされたファンのコンバージョン率とCTRが、ノンファンに比べどれくらい増えるかを示したのが次のグラフである。イベント、登録、それに販売別に調べている。ターゲティングされた既存のファンによるキャンペーンコンバージョン率は、平均して435%もアップしている。

次は、TBGが扱っているトップ6分野のインプレション数の推移を示している。過去1年間を示しているが、やはりRetail分野が急激に増えている。2011年第2四半期には、Retail分野が同社の扱う総インプレッション数の36%も占めた。またCTRもRetail分野がトップで、次いでArts&Entertainment分野、Food&Drink分野が続いた。

TBGはフェイスブック広告のマーケティング会社であるので、レポートではフェイスブック広告を推し進める形になっている。ただ、Facebook Pageが活況を呈し始めているのは間違いない。 企業/商品ブランドのキャンペーンで先行してFacebook Pageを活用しているトップ10を以下に掲げる。これは、Famecountのデータである。

コカコーラのように3250万人のファンを抱えるFacebook Pageでも、休むことなくファン数を増やし続けている。過去1ヶ月間だけでも140万人も増やしているのだ。「好きよ(like)」と言ってくれるファンを相手にターゲティング広告の人気が高まっているが、それに応じて、Financial Timeの記事によると、フェイスブックの広告料金(cost per click)がこの1年間で74%も高騰しているという。
◇参考
・Global Facebook Advertising Report、Q2 2011(TBG Digital)
・Facebook’s Sponsored Stories will decrease your CPA in ads by 32%(The Next Web)
・Number of Fan acquisition ad campaigns on Facebook up 1900% YoY(BizReport)
・Facebook ad prices soar more than 74%(Financial Times)