Google SearchやGoogle Newsに見られるように,Googleのビジネスはネット上のコンテンツを無料で使うのが原則であった。つまり,事実上無限大のコンテンツをタダで使わせてもらうのを前提にしたビジネスモデルであったのだ。
ところがついに,GoogleはAP通信社(the Associated Press)にコンテンツ代を支払うことした。両社間で契約された料金などの内容は明らかでない。ただ,Googleがメディア会社にコンテンツ代を払うとなると,たとえばGoogle Newsで勝手に利用されている4500以上のコンテンツオーナーの中には,黙っていないメディア会社が出てくるだろう。特に,提訴しているAFPは強くコンテンツ代を要求してくるはず。
こうした流れが強くなるのを恐れてか,GoogleがAPに支払うコンテンツ代は,単にGoogle Newsで使うニュースや写真のためではないと主張したいようだ。これから始める新しいニュース商品のために支払うのだという。ところで新しいニュース商品とは何なのだろうか。
推測だが,重要な大手メディア会社には新しいニュース商品に参加してもらい,コンテンツ代を支払う。その代わり,Google NewsやGoogle Searchではコンテンツを無料で使わせてもらうことにするのではなかろうか。こうすれば、Googleの原則を崩さなくても済みそうだが。
◇参考
・Google, AP Disclose News Payment Deal(AP)
・Google Paying Associated Press for News(MarketingVOX)
・通信社AFPが,Googleを無断掲載で提訴(メディア・パブ)