下図は、米国の成人が1日当たりメディアと接する総時間の推移と、主要なメディアの接触時間のシェアを示している。テレビを視聴しながらインターネットを利用した場合、その時間をTV接触時間にもインターネット接触時間にも加算している。
ここで、新聞と雑誌はプリントメディアだけを対象にしているようだ。新聞と雑誌、それにモバイルの接触時間のシェア推移は次のようになる。
・Newspapers(新聞)
4.0%(2008年)→3.4%(09年)→3.0%(10年)
・Magazines(雑誌)
6.0%(2008年)→5.1%(09年)→4.5%(10年)
・Mobile(モバイル)
5.0%(2008年)→6.0%(09年)→7.5%(10年)
新聞と雑誌を加えたプリントメディアの接触時間シェアは、2008年で10%となっておりモバイルの2倍もあった。それが2010年には7.5%に減り、モバイルと同じシェアになった。1日当たりの接触時間で見ると、2010年にはプリントメディア(新聞+雑誌)もモバイルメディアも50分ということになる。新聞や雑誌のコンテンツは今後もインターネットやモバイルにシフトしていくはずで、プリントメディアの接触時間シェアはさらに減っていくことになろう。
また、こうしたメディアの分類が今後、あまり意味をなさなくなるのでは。モバイルやインターネット、それにTVのメディア間の壁が崩れてきているからだ。インターネットTVが立ち上がってきているし、また日本ではモバイルメディアは事実上のインターネットメディアになってきている。
◇参考
・Quick Stat: Time Spent on Mobile Equals That of Print(eMarketer)
・@ pcAds: Mobile Ad Spend Is Exploding But It’s Not The Silver Bullet(paidContent.org)