新しい指標の「話題にした人数(“People Talking About This”)」は、Facebookページに対して過去7日間に以下の項目のアクションをとった人数である。アクティブなファン数とも言える。
• Liked your Page
• Liked, commented on, or shared your Page post
• Answered a Question you’ve asked
• Responded to your event
• Mentioned your Page
• Tagged your Page in a photo
• Checked in or recommended your Place
そこで、日米の代表的なFacebookページについて、評価指標を比較してみた。米国ページのデータはSimply Zestyを、日本ページのデータはfacenaviを引用した。ただし、人気の高い米国ページの場合、グローバル(世界)を対象にしているが,ウォールなどの投稿はほとんどが英語であり米国ユーザーが中心であろう。
ファン数の多いFacebookページ・ランキングを見ていこう。最初に米国企業/ブランドのランキングを、その次に日本企業/ブランドのランキングを掲げる。
*米国企業/ブランドのFacebookページ・ランキング(ファン数の多い順)

*日本企業/ブランドのFacebookページ・ランキング(ファン数の多い順)

ともかく、人気米国企業ページのファン数が1000万人台とけた違いに多い。日本企業ページに比べ2桁くらい差が生じている。米国のFacebookユーザー数が後発の日本に比べ圧倒的に多いためであるが、グローバル市場を対象にしていることも大きい。ファン数が多いと、そのFacebookページを話題にするユーザーも多くなるはず。ファン数で2桁も差が付いていると、話題にしてくれるユーザー数も米国企業ページが桁違いに多くなるのは当然である。
ただし、企業ページのファンの中で話題にしてくれている人数の割合(Percentage “Talking About)”は、おもしろいことに日本企業のFacebookページのほうがかなり高い。米国企業ページでは、話題にした人数の割合の高いトップクラスの企業でも、その割合は1.45%で、1%に満たない米国企業ページも少なくない。
米国企業のFacebookページはグローバル市場を相手にしている場合、ターゲットが拡散するためアクティブなファンの割合がどうしても低くなるのだろう。そこで米国企業は、グローバル市場向けとは別に、ローカル向けのFacebookページを設けたりしている。またfacenaviの調査によると、一般にFacebookページのファン数が増えていくと、話題にした人数の割合が低くなっていく傾向があるという。グローバル市場で話題にしてくれるアクティブな人数を多く確保するには、やはり数打てば当たる方式でファン数をできる限り増やしていく必要があるのかもしれない。
最後に、「話題にした人数(“People Talking About This”)」の多かった企業ページの例を示す。最初はCoca-ColaのFacebookページである。グローバル市場向けのページである。またローカルな日本向けのコカ・コーラ パーク ファンページ Coca-Cola Park Fan Pageでは、ファン数が105,788人で、話題にした人数が3898人で、その割合は3.7%であった(グローバル向けは1.31%)。

もう一つの例は、日本企業ページで最も話題にする人数が多く、その割合も際立って高いJAPAN AIRLINESのFacebookページ である。先ほどページを覗くと、ファン数が155,172人であるが、過去7日間で話題にした人数が16,869人と、10.9%もの高い割合を実現していた。ウォールに掲載されているJAL従業員の投稿が熱がこもっており、ファンからの反応が高いのもうなずける。

◇参考
・Facebook ‘Talking About’ Deconstructed. How Are The Top Brands Performing?(Simply Zesty)
・Facebook 企業/ブランド 日本語公式ページ ベスト100(facenavi)
・Facebookページの新効果指標「話題にした人」調査データ 話題にした人数と割合(facenavi)
・Facebook Page Insights(Facebook)