AFPの言い分はこうだ。AFPニュースの見出し,写真,見出し,本文(抜粋など)を,Googleは無断でGoogle Newsで利用している。無断使用の停止を申し出ても,それを無視して使い続けている。損害賠償金として1750万ドルを米Googleに要求する。
一般にサーチエンジン事業者は,事前承諾なしに,Webサイトをクローリングしてコンテンツを収集し,それらをインデクス化して検索対象にしている。Google Newsも一般の検索の延長上にあるサービスとして位置づけている。各サイトに対し一つ一つ事前合意を得ることは事実上不可能であることは確か。多くのインターネット・サービスは,こうした検索サービスがあって成り立っている。このため,米国のブログを見ていると,AFPの抗議は時代錯誤であるとの意見が多い。
ただ話は単純ではない。最近の米仏のギクシャクした関係が背景にありそうだ。仏シラク大統領はかねてから,米国のアングロサクソン的な価値観の押しつけや英語一辺倒の流れに反発している。仏国内でも,Googleが進めている図書館蔵書のデジタル化計画に危機感を抱いており,デジタル化する蔵書の選択などをGoogleなどにやらせたくないとの意見がでてきたのだ。先週も同大統領が,独自の蔵書デジタル化計画を欧州連合(EU)が進めるよう,指示したばかりであった。
◇参考
・Agence France Presse Sues Over Google News(Reuters via Yahoo! News)
http://news.yahoo.com/news?tmpl=story&u=/nm/20050319/wr_nm/tech_google_copyright_dc_3
・AFP Gets Confused As To How The Internet Works
http://www.techdirt.com/articles/20050320/2333256_F.shtml