第3四半期(7月-9月)決算によると,NYT社の売上高は7億3960万ドルと前年同期比2.4%減となった。アナリストの予測に比べても大幅に下回る結果である。特に広告売上高が同4.2%減と足を引っ張った。純利益は,人員削減のリストラ費用を計上したことも重なり,前年同期比39.2%減の1400万ドルに落ち込んだ。
表1. New York Times Co.の2006年3Q決算
表2. About.comの2006年3Q決算
プリント(新聞)事業は広告の伸び悩みで不振が続いているが,オンライン事業は売上,利益とも急成長しており,これからの牽引役の役割を果たす。こうした会社側のコメントは,このところの決まり文句になっている。
確かに,オンライン事業は元気がよい。買収したAbout.comも貢献度を高めている。About.comの第3四半期売上高は同29.3%増の1830万ドルに,営業利益も昨年の380万ドルから670万ドルに跳ね上がった。またインターネット関連の総売上高を見ると,昨年同期の5050万ドルから今年は6280万ドルに増えている。
ただし,インターネット関連売上高の規模がまだ小さい。新聞の広告/販売売上の落ち込みを補えていないのが現状である。そこでお荷物になってきたthe Boston Globeを売却するのではとの噂さが広がっている。同社は,売却話を否定しているが・・・。
◇参考
・The New York Times Company Reports 2006 Third-Quarter Results(プレスリリース)
・The New York Times Company Reports September Revenues(プレスリリース)
・Boston Globe Doesn't Deliver For the Times(WSJ.com)