このグラフは,The Interactive Advertising Bureau (IAB)と PricewaterhouseCoopers LLPが発表した米広告売上の推移である。今年も絶好調を維持している。最新の今年第3四半期の売上高も42億ドルと,前年同期比33%増と勢いは衰えていない。
上のグラフは,ネットビジネスの浮き沈みをよく映し出している。1999年のネットバブル,2000年の急ブレーキ,それから2001年のネットバブル崩壊。2002年頃までは冬の時代が続き,ネット関係者は小さくなっていたものだ。2002年後半からやっと暗いトンネルから抜け出し,ネットの世界も息を吹き返してきた。Googleなど新検索エンジン(+検索連動型広告)やブログなどのUGMの台頭が,ネットビジネスの在り方を激変させた。Web2.0のバズワードに景気づけられて,2003年以降は上昇気流に乗ってきたと言える。
でも,景気が踊り場を迎えつつあるし,ネットビジネスの急成長も鈍化するのではとの声も聞こえ始めている。確かに,広告売上の伸びも,2005年に比べると,ほんのちょっとだが伸び率が鈍化している。だが,2005年の成長率が異常であったと見るべきだろう。2006年の広告売上は前年比約30%の伸びを期待でき,その後も20%台の急成長を続けそうだ。というのは,ブロードバンド,ケータイ向けの広告はこれからが本番であるからだ。さらに,雑誌や新聞,さらにはテレビに向けられていた広告予算が,ネットメディアに雪崩を打って流れ始めている。ユーザー主導のメディアに慣れきった消費者に向けての広告は,ますますネットメディアに向かわざる得ない。
日米の時差が1年と見ても明らかだが,来年も日本のネット広告広告市場は,絶好調と言えそう。
◇参考
・INTERNET ADVERTISING REVENUES SURPASS $4 BILLION FOR Q3(IABのプレスリリース)
事後報告で申し訳ありませんが、ボクのブログ内の[Remider Site]としてリンクさせてもらいました。(http://b.hatena.ne.jp/ishiyamania/)
これからも益々充実した記事を楽しみにしております。