第2四半期のデジタル有料購読者数は53万2000人となり、50万人を突破した。四半期ベースで見た有料購読者数の推移は次のようになる。
・2011年第2四半期:28万1000人
・2011年第3四半期:32万4000人
・2011年第4四半期:39万人
・2012年第1四半期:47万2000人
・2012年第2四半期:53万2000人
順調に増え続けており、それに合わせて第2四半期の販売(Circulation)売上高は前年同期比で8.3%増と伸びた。だが広告売上高は同6.8%減と下げ止まらない。プリント(新聞紙)広告売上高が同8.0%減と落ち込むのは仕方がないとしても、上昇が期待されるデジタル広告売上高までが同4.0%減とマイナス成長になっているのが痛い。デジタル広告には不振のAbout.comの広告売上も含んでいる。ただし旗艦媒体のNYタイムズを中心とした“News Media Group”だけで見ても、デジタル広告高は1.6%減と萎んでいる。
*NYT社の2012年第2四半期(4-6月期)および2012年上期の売上高:単位:1000ドル
このように、販売売上高が増え広告売上高が減るという流れが続いており、その結果、販売売上高が広告売上高にほぼ並ぶようになってきた。広告売上に大きく依存していた米国の新聞社にとって、デジタル(オンライン)シフトは大きな出血を伴うことになる。NYT社の場合はその大出血の時期は終わったようだが、デジタル広告がプラスに転じないと低迷が続くことになりそう。
◇参考
・The New York Times Company Reports 、2012 Second-Quarter Results(Press Release)
・New York Times narrows losses in second quarter of 2012(Guardian)