価格競争を仕掛けたのはアマゾン。paidContentの記事「That was fast: Amazon is already discounting settling publishers’ ebooks」(Sep 10, 2012 - 4:25PM)が、値下げ競争の開始を報道、というか価格競争の火を付けた。同ブログはさらに、「Ebook price drops begin − and Apple is discounting, too」(Sep 11, 2012 - 9:54AM)と、アップルも値下げに応じ始めことを伝える。そして同じ記事内で、値下げに踏み切った出版社HarperCollinsの電子書籍が、アマゾンなどのデジタル書店でそれぞれ販売されている価格を、以下のように一覧表で掲載したのだ。
この掲載時点では、明らかにアマゾン書店での販売価格がアップル(iTunes)より安い。そこで、2番目の書籍「Telegraph Avenue」が最も価格差が大きかったので、アマゾン書店とアップル(iTunes)を覗いてみた。確かにアマゾンでは9.99ドルであった。ところがiTunesでは18.99ドルではなくて、アマゾンと同じ9.99ドルに値下げしていた。おそらく、上の表を見てすぐに、値下げに踏み切ったのだろう。
●アマゾン
●アップル
米司法省は今年4月に、アップルと出版社5社(Hachette、HarperCollins、Macmillan、Penguin、Simon & Schuster)を、電子書籍の販売価格を値上げ操作したとして提訴していた。そのうちの3社(Hachette、HarperCollins、Simon & Schuster)と和解に達したと、米司法省は発表していた。残りの2社はアップルと組んで法廷で闘うことにした。
そこで和解組のHarperCollinsがアマゾン、 Barnes & Noble、グーグルなどのデジタル書店と新たに契約を結び直し、電子書籍価格を設定し直すことになった。そしてその後すぐに、アップルまでも新契約をHarperCollinsと結ぶことになり、上の例のように値下げに踏み切ったりした。電子書籍の価格戦争が勃発した。
◇参考
・That was fast: Amazon is already discounting settling publishers’ ebooks(Sep 10, 2012 - 4:25PM)(paidContent)
・Ebook price drops begin − and Apple is discounting, too(Sep 11, 2012 - 9:54AM)(paidContent)
・Apple is already fighting Amazon in the ebook price wars(Sep 11, 2012 - 3:40PM)(paidContent)