2006年12月12日

ネットビジネス,一極集中のポータルサイトが主役では面白くない

 強い者がドンドン強くなる。市場のグローバル化が進むに従い,一極集中の傾向が顕著になっている。特に,インターネット市場がそうだ。てなことをいつも聞かされると,長いものには巻かれろの風潮が漂って,なんとなく面白くない。

 そうなると,出てくるのが脱一極集中の声。Fred WilsonKeith Teareなどが,ブログの中で“De-portalization”を唱え始めている。

 確かに,ここ数年の傾向として,インターネット市場がポータル的な特定サイトによって寡占化されてきた。先日のエントリーでも紹介したように,世界のインターネット市場の46%が,わずか5社で占められているという。世界のインターネットトラフィックも特定サイトに集中しがちであった。例えば,ComScoreの調査によると,米Yahooのサイトには1億3000万人が少なくとも月に一回は訪れている。トラフィックが集まるところに富も集まっていたのだ。

 だが,潮の流れが少し変わってきている。昨年後半当たりから,巨大ポータルサイトのトラフィックが頭打ちになる一方で,ユーザー参加型サイトが急成長してきたからだ。Keith Teareのプレゼン写真が面白い。つい最近までのインターネットの光景は,高くそびえる特定の山頂だけが目立っていた。それが今では,小高い丘が次々と生まれているというのだ。

 要するに,供給者主導で展開しているポータル系サイトにトラフィックが集中していたのが,ユーザー主導の参加型サイトへと分散していると主張しているのである。それに伴い,売上(富)も分散していくというのだ。

 中央主導のポータル系サイトは巨大な広告ネットを武器に売上を伸ばしてきた。ところが,そうした広告ネットに頼らなくても,急成長しているパブリッシャーが生まれているという。ブログ出版のTechcrunchがそうで,先月は18万ドルの売上高を達成した(SF Chronicle)。

 ポータル系サイトも,パーソナライズドページなどを用意し,ユーザー主導をアピールしながら,トラフィックの流出を防ごうとしている。だが,最近は,ポータビリティーのあるwidget(アクセサリーアプリケーション)が登場しており,ポータルサイトで提供していたサービス(アプリケーション)を手軽にブログやSNSに置けるようになってきた。widgetの普及も,トラフィックの分散化を加速させるというのだ。

 これらの主張は,脱一極集中への願望がこもっている。インターネットの主舞台が,中央主導のポータルから,ユーザー主導のソーシャルプラットフォーム(SNSやブログネットワークなど)へ移ってきているということか。


◇参考
De-portalization and Internet revenues(edgeio)
Platforms Are The New Portals(Publishing 2.0)
巨大ポータルサイトが頭打ちで,ユーザー参加型サイトが急成長(メディア・パブ)
The De-Portalization of the Internet (aka What I Would Do If I Were Running Yahoo!)(A VC)
posted by Kilimanjaro at 12:17 | Comment(0) | TrackBack(1) | ポータル サーチエンジン
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Excerpt: ちょっと前の記事ですが、読み落としてました。で、読んでピクピクっと来たので。ネットビジネス,一極集中のポータルサイトが主役では面白くないいつも切れ味鋭い内容で勉強させてもらってるメディア・パブのエント...
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