このレポートによると,2006年のメディア分野のM&Aは,件数が151件と過去最大であった。金額も205億ドルでバブル時の2000年に次ぐ規模になった。2006年には,ベンチャーキャピタリストValconによるオランダの出版/リサーチ企業VNUの大型買収が成立し,買収額は111億ドルであった。1998年から2006年までのM&A件数と金額の推移を示したグラフは次の通り。2000年のAOL-Time Warnerの超大型M&Aは桁違いの金額のためグラフでは外している。また,GoogleのYouTube買収も入っていない。
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このレポートには,2006年に発生したM&Aのトップ15(金額ベース)が一覧表で掲載されている。
また,同レポートでは,2007年もメディア企業のM&Aは活発で,件数や金額ともに少なくとも2006年のレベルを上回ると推測している。昨年NBC UniversalがiVillageを獲得したように,今年も米国ではOld MediaとNew Mediaとの間でのM&Aが数多く起こりそうだ。また,マードックがWSJを買収するといったうわさ話が出ているが,今年はアッと驚くような買収劇が演じられるかも。
◇参考
・Media M&A In 2007: Pace to Increase (paidContent.org)
・Murdoch buys the WSJ? Why not?(Reuters Blogs)


