YouTubeとGoogle Videoは,トラフィックの面で大きな相乗効果を発揮し始めている。
YouTubeはGoogleに買収された後も,独立して運営を継続しているが,数日前からGoogle Video SearchでYouTubeのビデオも検索対象に含むことになった。その効果が早くも現れている。
Hitwiseの測定結果によると,Google Video SearchでYouTubeのビデオを検索対象としていなかった1月20日には,YouTubeに流れていたトラフィックは米国のインターネットトラフィックの0.54%程度であった。それが,YouTubeのビデオも検索対象に含むようになった1月27日には,米トラフィックの0.64%もがYouTubeに流れ込むようになった。以下のグラフでも明らかなように,Google Video Searchが多くの視聴者をYouTubeに誘導したのである。
*YouTube.comへのインターネットトラフィック推移
1月27日には,YouTubeへの全トラフィックの8.3%がGoogle Video Searchからの来訪となっていた。検索対象に含まなかった頃は1%程度であったから,検索エンジン効果は抜群であったといえる。ただし同日,最も多くのユーザーを誘導してくれたサイトはMySpaceで,全トラフィックの17.54%も占めた。やっぱり,MySpaceは化け物だ。
*YouTubeの全トラフィックの内,Google Video Searchからの来訪トラフィックの割合
今回のGoogle Video Searchの改造で,YouTubeユーザーの中には,Google Video Searchを入口として利用する人も出てくるだろう。YouTubeとGoogle Videoとが相乗効果を発揮していると言えそうだ。
◇参考
・YouTube and Google: Quantifying the Synergy(Bill Tancer - Hitwise US)
・Google Video, YouTube to Remain Separate Operations(Advertising Age)