ユーザー参加型のソーシャル・ニュース・サイトやソーシャル・ブックマーキング・サイトを介して,鮮度が高くて人気の高いニュースと接している人は多い。特定のニュースサイトではなくて,こうしたソーシャル系サイトをハブにして,日々のニュースを追いかけているのだ。
Digg,Reddit, Del.icio.us,Newsvine,それに日本では「はてなブックマーク」などが代表的なサイトである。最近では,こうしたソーシャルサイトが,ネット上のニュース記事やブログエントリー,ビデオクリップを価値付けし始めているいえる。その結果として,有力なソーシャルサイトに掲載されると,ソース元サイトにアクセスが殺到することになる。
ソーシャル・ブックマーキング・サイトやソーシャル・ニュース・サイトでは,登録ユーザーの投稿(通知)や投票/ブックマーキングを通して,掲載する記事などを決めていく。誰もが参加できるので,多くの参加者の集合知が掲載記事や掲載順序を決めているはずだが・・・・。
ところが,実際はそうとは言えないようだ。ソーシャル・ニュース・サイトのDiggでは,90万人の登録者を抱えているのにもかかわらず,掲載される記事やビデオクリップなどの3分の1は,わずか30人の登録者による投稿であるという(WSJ.comより)。Publishing2.0でも,以下のようなグラフ(Diggトップユーザー vs 掲載記事数)を示し,掲載されている記事の多くが特定のユーザーによる投稿であることを示している。
典型的なロングテールである。フラット化していないのだ。いわゆるスター的存在のインフルエンサーが生まれてきているのである。彼らが,素早く嗅ぎ分け投稿したコンテンツに多くの投票が集まっていることになる。つまり限られた特定のインフルエンサーが“良し”とするコンテンツが,多くの人に読まれたり視聴されたりしているのである。
そこで当然のように,インフルエンサーに歩み寄る輩が現れる。Netscapeはかつて,同サイトのソーシャル・ニュース・サイトのために,Diggの人気投稿者を月1000ドルの報酬で引き抜いたりしたことがあった。また企業がソーシャルメディア対策の一環として,特定テーマのコンテンツを投稿してもらうために,有力投稿者と契約したりする動きも出てきている。
ソーシャルサイトとしては,質を高めるために優れたインフルエンサーを多く囲い込みたい。だが一方で,掲載されるコンテンツが,ごく限られたインフルエンサーの嗜好に偏るおそれも生じる。また,企業からワイロを受け取って,企業にとって都合の良い記事を投稿するインフルエンサーが増えるのも心配だ。
そこで,Diggがトップユーザー(上グラフのヘッド部分の登録者)一覧表の掲載を今月上旬に,突然,止めてしまったのだ。インフルエンサーの存在を見せなくしたのである。トップ100に選ばれることは,彼らはおそらく誇りに思っていたはず。それを外したのだから,驚きだった。だが,直ぐに外部サイトが,Top 100 Diggersを作り,公表してしまった。確かに,Diggページのコンテンツから,一覧表は作れてしまう。
ネット時代は世界をフラット化するはず。だが実際は,特定の極に集中する現象が現れる。ソーシャルサイトも,一部のギークやマニアに左右されかねないし,下手すれば恣意的に操作されるかもしれない。
追記:
WSJ.comには,ソーシャルメディアで活躍している,知られざるインフルエンサー20人を紹介している。
◇参考
・A couple updates…(Digg the Blog)
・Digg Tries To Flatten The Head Of Its Long Tail Participation Curve(Publishing 2.0)
・Digg、トップユーザーのリスト公表を中止(TechCrunch Japanese)
・Diggトップユーザーリスト復活(TechCrunch Japanese)
・The Wizards of Buzz((WSJ.com)












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個人のブロガーではなく,企業総動員で運営サイトのアクセスをアップさせるやり方を始めるところも出てくるのでしょう。
それだけソーシャルサイトからのアクセスやバックリンクの数は,半端じゃないということだと思います。
大量に資金を投入して,組織で調査し,それぞれの強い持ち味をブログに反映させるとなると,個人のブロガーは太刀打ちでき
ないのでしょうか?
ではないですね!
ブログ文から,書き手のパーソナリティが
伝わればファンになっていただけます。
人の頭をつかうのではなく,自分で実践してやったことをブログに書き込んでいけば
必ず活路は見えてくると思います。