モバイル広告調査のMoPubのレポートによると、2013年第1四半期(1月-3月)のモバイル広告費の約3/4をiOS端末(iPhone+iPad+iPod)が占めたという。最初のグラフに、端末種類ごとのシェアの推移を示している。iPhoneが約半分を占め、第1四半期においてもシェアを拡大している。一方、Android(アンドロイド)が約1/4となっているが、そのほとんどがスマートフォンである。アンドロイド搭載タブレットで掲載されている広告費の割合は、シェアが1%にも満たない。一方iOSタブレット(iPad)の広告シェアは約20%と、タブレット広告市場ではiOSタブレットが圧勝している。

広告効果のCTR(クリック率)でも、iOS端末がアンドロイド端末よりも良い結果を示している。今年3月の平均CTRは、iPhoneが1.7%に対しアンドロイドが1.1%、iPadが2.5%に対しアンドロイドタブレットが1.0%と、明らかにiOSモバイル端末のCTRが高い。

CPM(表示掲載1000回あたりの広告料金)も当然ながら、iOSが上回っている。さらに3月時点で比較しても、1月に比べiOS端末が広告料金を値上できているのに対し、アンドロイド端末は広告料金が頭打ちとなっている。

毎日のモバイル広告費の推移を示したのが、次のグラフである。年末商戦のあとは平常に戻っているが、スーパーボウルのようなイベントのある時に合わせて、広告費が急増するのがモバイル広告の特徴である。でも、3月以降、イベントの有無にかかわらず、爆発的に増えているのに注目したい。AdPubも第2四半期のモバイル広告の売上が大きく跳ね上がると予測している。

モバイルアプリ市場でも、まだまだiOSが優位に立っている。ただ、出荷台数ではアンドロイドがリードし始めており、それに応じてApp Store(iOSアプリの売り場)とGoogle Play(アンドロイドアプリの売り場)におけるアプリのダウンロード数は肉迫してきた。App Annieの調査によると、2013年第1四半期にはGoogle Playのダウンロード数はApp Storeの約90%まで追い詰めてきている。
だがアプリの売上は、App StoreがGoogle Playの約2.6倍となっており、iOSがやはり強い。ただし、Google Playのアプリ売上の成長率は凄まじい。2013年第一四半期には前四半期(2012年第4四半期)に比べ90%増と急成長しており、来年にもグローバル市場でもApp Storeに追いつきそうだ。
◇参考
・Q1 Ends with Mobile Ad Demand Momentum that Surpasses Q4 and Sets Up Significant Growth in Q2
(mopub)
・App Annie Index: Market Report Q1 2013 – iOS App Store revenue 2.6x that of Google Play(App Annie Blog)