最近,ネットの“あちら側”のオフィスアプリケーションを使う機会が増えてきた。
G-Mailを始め,Google Docs & SpreadsheetsやGoogle CalendarなどのWebアプリケーションを使い始めている。会社や家庭のパソコンだけではなくて,屋外でのケータイや,さらには海外でのインターネットカフェからでも同じ環境で使えるからだ。データもあちら側にあるので運ばなくてもよい。さらに他人とも情報を共有できる。ただ,困ることがある。オンライン状態でないと何もできないことである。オフライン時にも,“こちら側”で継続して使えればと願っていたのだが。
その願いを適えてくれるWebアプリケーションがでてきたのだ。Zimbra Desktopである。Zimbraは,Ajaxを利用したオープンソースのWebアプリケーションを提供している。Zimbra Desktopは,その同社のオンラインアプリケーションをオフラインでも使えるようにするものだ。最初はeメールソフトを皮切りに,カレンダー,ドキュメントなどのデスクトップ版(オフライン利用版)を提供していく。もちろん,Zimbra Desktopを利用する場合は,専用ソフトをダウンロードしなければならない。
通常はあちら側のオフィスアプリに頼うのはよいのだが,オフライン状態に陥ったときに,仕事が何もできないでは困る人も多いだろう。飛行機や列車,自動車に乗っている時などがそうである。そうしたオフライン時でも,あちら側で進めていたオフィスアプリをこちら側でも継続できるようになるのだ。またオフラインからオンラインに戻ると,オフライン時の処理が反映されるようになっている。
こうしたZimbra Desktopのように,オンラインのWebアプリケーションをオフラインでも同期して使えるサービスは,これからの注目される動きとなりそうだ。Read/WriteWebによると,Webアプリケーションのオフライン・アクセス・サービスをMorfikも開発中という。AdobeのApolloの出現がWeb/デスクトップ統合化の流れを加速するとも指摘している。
さて,あちら側で勝負していたGoogleが,こちら側にも手を伸ばすのはいつ頃なのだろうか。
◇参考
・Zimbra on your Desktop(Zimbra)
・Zimbra Desktop、ローンチ―オンラインの機能をフルに移植 (TechCrunch Japanese)
・Zimbra Desktop Launched - Growing Trend of Offline Access to Web Apps (Read/WriteWeb)