さらにそのLATimes.comの記事では,次のようなZell氏の発言を紹介している。
"If all the newspapers in America did not allow Google to steal their content for nothing, what would Google do, and how profitable would Google be?"Googleがタダでコンテンツを盗み取ることを,米国の全新聞が認めなければ,Googleはやっていけないのではと。かなり挑戦的な発言だ。新聞社サイトのニュース記事を利用することついて,Googleと話し合いたいとのことである。
ちょうど昨日,仏AFP通信(Agence France Presse)がGoogleと,AFPコンテンツの提供契約を結んだばかりである。2年前のエントリーで伝えたように,AFPのニュース・コンテンツをGoogleが無断で利用しているとして,AFPは米Googleを提訴していた。今回の契約の内容は明らかになっていないが,他新聞社もAFPと似た契約に動き出す可能性がある。
全米の新聞が団結して交渉すれば,確かにGoogleもかなり譲歩しなければならなくなるのだが。でも足並みを揃えるのは難しそう。以前,米国の新聞社が団結して独自検索エンジンを開発し,Googleの検索エンジンが新聞社サイトを検索させないようにしよとしたが,結局は挫折した。今では,例えばNYTimes.comは,Googleの検索エンジンを配慮してコンテンツを設計している。
◇参考
・Papers, Web firms need 'a new deal,' Zell says(Los Angeles Times)
・Agence France-Presse, Google settle suit (AP,Yahoo! News)
・Googleがついに,メディア会社にコンテンツ料を支払う(メディア・パブ)
・通信社AFPが,Googleを無断掲載で提訴(メディア・パブ)
・シカゴの不動産王がトリビューン買収、82億ドルで(NIKKEI NET)