米国で新興バイラルメディアが驚異的に成長していると、昨年末の
記事で伝えた。その代表格がUpworthyとDistractifyであった。いずれも、フェイスブックからの流入トラフィックを大幅に増やし躍進しているのだ。また、フェイスブックがニュースフィードの表示アルゴリズムを12月2日に変更し、ニュース記事リンクを優先的に掲載しようとしていただけに、メディアサイトはフェイスブック対応にこれまで以上に力を入れていた。
それだけに、バイラルメディアを含めた各ニュースサイトの記事が、フェイスブックでどれくらいのアクション総数(いいね!、シェア、コメント)を得ているかが注目されていた。メディア分析会社NewsWhipが、代表的なニュースサイトを対象に、2013年12月の月間アクション数のランキング(トップ50)を公表していたので、その一部を以下に示す。一般にバイラルメディアと称されるサイトを黄色で示しておく。バイラルメディアなどの新興メディアの記事が、伝統メディアの記事よりもフェイスブックで話題になり始めているようだ。
フェイスブックの総アクション数(2013年12月)
ソース:NewsWhip
12月に入って注目される動きとしては、Viral Nova(
viralnova.com)とthe Independent Journal Review(
ijreview.com)が一気に飛び出てきたことだ。Viral Novaは伝統メディアをごぼう抜きして、フェイスブックの総アクション数で6位に突然現れた。また無名のthe Independent Journal Reviewもいきなり42位に顔を出した。
こうした新星のバイラルメディア・サイトは月間の投稿記事数(上の表のArticle Count)は、伝統メディアに比べて桁違いに少ない。逆に記事一本当たりの平均いいね!(Likes)件数は膨らみ、比較すると次のグラフのようになる。ずば抜けて多い上位4サイトは、いずれもバイラルメディアとなった。ただし Independent Journal Reviewが生まれた間もないためか、投稿本数が計上されていない。おそらく5位以内に入るのは間違いない。ともかく伝統メディアと比べて、いいね!件数は雲泥の差となっている。バングラデシュにある「いいね!」ボタンのクリック工場を利用しているのではと疑ったこともあったが、
Quantcastなどのトラフィックデータでもそれなりのユニーク数やページビュー数を達成しているので、今後の推移をみていこう。
posted by 田中善一郎 at 02:42
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