2008年の米大統領選に向けて,民主党および共和党候補者のテレビ討論会が,それぞれCNN主催で先週開催された。以下にAFPのWidgetを貼り付けておく。
主催者のCNNのサイト(CNN.com)は,既に選挙の特番サイト"ELECTION CENTER"を常設しており,今回の討論会もオンデマンドでビデオを提供している。候補者別の発言場面のビデオクリップも用意されている(民主党,共和党)。
NYTはブログ生中継を
New York Timesのサイトでは,政治記者ブログThe Caucusに注目したい。上の討論会をブログ生中継していた。民主党は(こちら“Live-Blogging the New Hampshire Debate”),共和党は(こちら“Live-Blogging the G.O.P. Debate”)。
ブログ生中継は,重要なイベントのレポート手法として,有力なブログやメディアサイトのブログでよく使われている。NYTimes.comでも最近,見かけるようになった。おそらく,デスクチェック無しに,ドンドン流しているはず。誤りがあれば,あと追いで直すのだろう。臨場感のある記事なので,当然,人気が高い。上の討論会のエントリーに,読者からのコメント数が200個前後も寄せられている。多忙な人にとっては,ビデオよりもブログ生中継のほうが便利である。
ABCとUSA Todayは連携
USA Today (Gannett)とABC News (Walt Disney Co. )は大統領選報道で共同戦線を組む(Los Angeles Business より)。米国のニュースサイト市場で特徴的なことは,ランキング上位にテレビ局系サイトやアグリゲーター系(ポータル系)サイトが占めていることである。ブロードバンド時代を迎えてますます,新聞社系サイトとテレビ局系サイトの境界は消えていく。新聞社系サイトもビデオ提供を充実させなければならない。一方で,伝統的なメディアでは,コストカットのため人員整理が日常化している。
そのため,このような新聞社系サイトとテレビ局系サイトの連携は今後,増えてくるかもしれない。両サイトでは,コブランドの選挙ニュースコーナーを用意する予定という。既に両サイトの連携は,2年前から始まっているようだ。
Googleが圧勝するかもしれない
今回の大統領選選挙活動/報道で最も注目されるのがGoogleの対応である。特に買収したYouTubeが台風の目となる。実際に動き始めている。来月に開かれる大統領選の民主党および共和党の両討論会で,YouTubeがCNNと共同主催者になる(San Jose Mercury Newsより)。
既にYouTubeには,候補者のビデオが大量に投稿されている。支持者を中心に,早くも投稿合戦となっているのだ。YouTubeとしてはこれを機に,同サイトでの広告ビジネスに弾みをつけたいだろう。最近,ビデオ投稿者と広告売上分配も始めたばかりである。2008年の大統領選では,キャンペーンに10億ドルが費やされると言われている。その一部が,Google/YouTube広告に流れることになるのか。
◇参考
・ABC, USA Today make election coverage deal(Los Angeles Business from bizjournals)
・How Google, YouTube power their way to center of 2008 campaign (San Jose Mercury News)
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